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京都府内では2015年度から第3子以降の園児保育料が所得制限つきで全額免除に。

2015年2月25日 公開 / 2017年7月4日更新

テーマ:子ども

コラムカテゴリ:お金・保険

■■■注意!■■■

この記事は2015年2月時点での内容です。

その後、京都市では「所得制限なし」で、「同時利用2人目については「子どもはぐくみ応援額」を適用,3人目以降については無料」へと制度が変わっています。

詳細は京都市 利用者負担額(保育料)の軽減・免除について をご参照ください。

■■■注意!■■■


2015年1月22~23日の報道に出ていました。

・第3子以降、全額免除 全自治体、4月から園児保育料 府、所得制限つけ導入/京都府
 http://apital.asahi.com/article/news/2015012400026.html
・第3子の保育料を全額免除へ 京都府が新年度から 都道府県では初
 http://www.sankei.com/west/news/150122/wst1501220079-n1.html

まずはこれまでとどう違うのかをまとめたいと思います。

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これまでの仕組みでわかりやすいのは2014年10月の大阪市の資料です。
多子世帯
http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000243/243575/siryou.pdf#page=18

保育所や幼稚園などでの3人目の保育料が無料になる制度はあるのですが、条件がかなり限定的です。
保育所では1人目と2人目も同時に通っている場合、
幼稚園では1人目と2人目が小学3年生までにいる場合に限られていました。

例えば、2014年度現在のわが家には小学校3年(9歳)・1年(7歳)・3歳の子がいます。
子どもの数が3人という条件は同じでも、末っ子が幼稚園に通うときに「小学校3年生までの子」は2人なので無料にはならなかったわけです。
こういったケースも2015年度からは無料の対象になるわけですが、注意点もあります。

・保育園では年収が約640万円、幼稚園では年収が約680万円の所得制限があること。
 ※ 所得制限は世帯の所得税額(京都市の場合)
・4月1日現在、子どもの年齢は18歳未満が3人以上であること。
・事業所内保育所やベビーホテルなど無認可施設は対象外。

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記事では、3人目以降の全園児の75%にあたる約7000人の利用を見込み、総額で約16億円の費用が見込まれる、とありました。

制度として、あるかないかで言えばあるほうがいいでしょう。所得制限はなくして3人目は一律にしてほしい、2人目からでないと意味がない、いや1人目から!という意見も目にしました。「少子化対策」の観点では、どれも正論だと思います。

現在子育て中の家庭からすると、将来ではなく今の問題ですから悠長なことでは困るわけです。でも残念ながら、なかなか一足飛びには進まないのが世の中です。今回の件はまず第一歩として評価されるべきではないでしょうか。


京都市立幼稚園の入園料と保育料は、市民税額等によって6区分あるとはいえ3年合計で最大41.6万円という額です。
京都市の保育所の保育料は所得(税)額等によって14区分あり、収入が少なければ少ないほど保育料は抑えられているわけですので、今回の無料化によって実際に恩恵を受ける金額は、収入が多ければ多いほどに大きくなるわけです。

今回の仕組みがあるから安心して子育てができる、3人目を考えようというものでは明らかにありません。でも、こうした積み重ねがたいせつだと考えます。

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ファイナンシャルプランナー(FP)の立場からは、こうして少しでも負担の減った分をいかにして使うのか貯めるのかの優先順位を考えてみていただきたいとお伝えしたいですし、こうした制度を知ったことをきっかけに家計のこと、将来のお金のことを考えるきっかけになってもらいたいと思う次第です。

子どもの教育費に関して講座の講師を務めます。

 京都リビング新聞カルチャー倶楽部
 「〜1日で学ぶ、教育資金のお話〜子育てマネーセミナー」
 http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/blog-entry-2034.html
 ・2015年3月23日(月)10~12時
 ・2015年3月28日(土)10~12時
  ※ 内容は同じです。
  ※ 受講料 2,500円

参考になりましたら幸いです。
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 参照コラム
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)に相談できること。
  http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/6900/
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)の役割とは
  http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/12286/
 ・ファイナンシャルプランナー(FP)へ相談する際に注意したいこと、確認すべきこと。
  http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/11778/

 ご意見・お問い合わせはこちらから。
  https://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/inquiry/personal/

 日々をつづった日報はブログにて。【2009年9月より毎日更新中】
  http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/

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この記事を書いたプロ

伊藤俊輔

年金重視「FP相談」のプロ

伊藤俊輔(京極・出町FP相談)

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