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小黒健二

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コラム

慣れと既成概念

2013年1月7日 公開 / 2014年7月17日更新

テーマ:よもやま話

コラムカテゴリ:くらし

新年、明けましておめでとうございます。

2011年、2012年は多くの「見直し」を迫られた年であったような気がします。
今まで慣れ親しんできた既成概念や疑う事もなかった常識や習慣を、改めて見直す事を迫られたように思うのです。

日常生活を営む中で、人は良くも悪くも慣れていくものです。
「慣れ」は無意識に反射的、反復的に行動(思考)する事なので、脳の労力(意識)を伴わずに済みます。

スポーツ選手や職人は繰り返しの練習や手作業で、パフォーマンスの向上や熟練を重ねるものですが、それも一つ一つの「慣れ(反復運動)」で獲得されるものです。

「慣れ」が脳や運動神経の節約に繋がることは、より複雑で緻密な行動(思考)を作り出す余裕をもたらすとも言えるわけで、人間の能力向上の大きな原動力なのです。

一方で、「慣れ」は惰性的で無意識な行動(思考)に陥るというリスクもあります。

「足と靴の相談室」で多くの方の足と向き合っていると、「慣れ」の怖さを思い知る事があります。
例えば、長年パンプスやつま先の細い靴ばかりを履かれていたご婦人が、つま先が足の形状に基づいたナチュラルフォームの健康靴を履かれた時に、
「この靴、サイズが大きすぎるような気がするんですけど・・・。」と言われる事があります。

靴を履いたら、足の指は狭い空間に閉じ込められて動けなくなるのが当たり前になっているのです。
足の指が動けなくなることから足指で踏ん張る力を失い、その事が足の筋力の低下(外反母趾や足の横アーチの低下)をもたらす原因の一つなのですが、そういう不自然な状態の方がむしろ自然に感じてしまうのです。

足と靴にまつわる「常識」の中には、予防医学的には「非常識」な事柄も多く含まれています。
間違った道筋を正しいと思い込んで取り組む事ほど無駄な事はありません。
途中で間違っていた事に気づけば、それは「失敗は成功の母」と為す事が出来ますが、間違いに気づかずに悩みや失敗を繰り返す事も多いはずです・・・。

2013年こそ、私達の日常生活で染みこんでしまった「慣れ」を見直し、より良い生活を築き上げる余裕を持って行動したいものです。

この記事を書いたプロ

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