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国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?⑧国産墓石と中国産墓石の研磨と加工精度!

2012年12月24日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:お墓・墓石

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: 墓石 種類お墓

■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?①よく分からないお墓の選択基準?
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/32958/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?②どこの誰が作るかが重要!
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/32997/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?③「国産」の定義とは?
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/33001/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?④産地近くでの加工がベスト!
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/33088/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?⑤日本と中国の墓石加工方法の大きな違い!
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/33087/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?⑥中国産墓石の流通経路?
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/33162/
■国産墓石と中国産墓石のどっちが良いのか?⑦自社加工と自社施工の違い?
http://mbp-japan.com/hyogo/daiichisekizai/column/33228/

上記のコラムからの続きです


今回は、国産墓石と中国産墓石の研磨、
いわゆる、墓石加工の最終工程である艶出し作業と
水平レベル、直角レベル等の加工精度に関する違いのお話です。

墓石の研磨工程については大きく分けると、
「砥石」による研磨と「バフ」による研磨とに分かれます。


日本国内の石材加工工場での自動研磨工程
▲日本国内の石材加工工場における自動研磨工程

日本でも最高レベルの石材加工工場が集まる
四国・香川県の「庵治・牟礼」の一流の石材加工工場では、
7〜8種類の目の粗い砥石から目の細かい砥石を使い、
石の表面が鏡のようになるまで丁寧に磨き上げます。
ゆっくり時間をかけて磨き上げた墓石は艶が長持ちします。

しかし、砥石を主体とした研磨方法は手間と時間を要します。

そうなると、安価に仕上げるにはコストがかかってしまい、
消費者に安く墓石を提供することが難しくなってきます。


中国の石材加工工場でのバフによる研磨風景
▲中国の石材加工工場でのバフによる研磨風景

こうしたコスト面での理由で中国の墓石研磨は
「バフ」を使用した研磨が主体となっています。

バフでの研磨は砥石による研磨と比較すると、
半分の手間と時間で済むためコストダウンには欠かせません。

しかし、バフ仕上げの場合は研磨の際に、
ある程度の熱を加えないと艶が出にくいため、
艶を出そうとすると必然的に石の表面は高温になります。

通常、石を磨く時には多量の水を出し、
石の表面を冷やしながら磨いていくのですが、
さらに早く製品として仕上げるためには、
水の量を少なくして研磨をしている光景もよく見かけます。

このような方法でバフ仕上げを行った石の表面は、
花崗岩の主成分の一つである雲母が剥離を起こし、
顕微鏡で見ると、石の表面が毛羽立ったような仕上がりになります。

また、高熱により石の表面が白濁化し、
艶の質感が悪く奥行きのない光沢になる危険性もあります。

砥石仕上げでは多量の水を出しながら研磨を行いますので、
摩擦による熱が低く石の表面が傷みにくいのです。


研磨の仕上がり具合の違いをプロが見れば一目瞭然!


砥石仕上げにて磨き上げた墓石の方が、バフにて短時間で磨いたものと比べると、
見た目の表面だけの艶ではなく石の内側から出てくる奥深い透明感のある艶が特徴で、
石本来が持つ深みのある色艶が長年にわたり持続します。


中国の石材加工工場における手動研磨風景
▲中国の石材加工工場における手動研磨工程

中国の石材加工工場の中でも「砥石」を主体とした
研磨方法を取り入れているところもありますが、
日本の一流加工工場のレベルにはまだほど遠いものがあります。

逆に、日本国内のすべての石材加工工場が、
これまで述べてきたような丁寧な砥石仕上げで
墓石を加工製作しているわけでもありません。


また、出来上がった製品の水平レベル、直角レベル等の加工精度については、
日本の石材加工工場で作られた製品の方が格段に良いと言えるでしょう。

この加工精度の差の原因の一つ目は、日本の石材加工工場では、
コンピューター制御による高性能の加工機械を使用して
墓石の加工製作を行うのが現在は主となっていますが、
中国の場合は人件費の安さを武器に人の手による加工が主となってきました。

そのため、直線、平面、水平、直角等の加工については、
やはり、優れた加工機械を使用するのとは違い精度が悪くなりがちです。


二つ目は、国民性の違いでしょう!


例え、1ミリの誤差であっても妥協しない日本人の細かな職人気質と、
「1ミリ、2ミリに何が問題があるのか?」と考える良い意味での中国人のおおらかな気質。


この気質の違いも加工精度に大きく影響しているのです。


中国の彫刻専門工場における浮彫り彫刻
▲中国の彫刻専門工場における浮彫り彫刻

中国人の気質には、縦●●㎜×横●●㎜×奥行き●●㎜というような製品より、
「オリジナルデザイン墓石」のようにアール加工等の特殊加工や
手加工でしか出来ないような彫刻品の加工製作の方が合っているのかも知れません。


これらの違いを考えると、高級品である日本の石を使ったお墓をお考えならば、
日本の、それも技術レベルの高い石材加工工場で作ってもらうべきでしょう。

一方、外国産の石を使っての和型墓石やオリジナルデザイン墓石をお考えならば、
中国の中でも技術レベルの高い石材加工工場とパイプを持つ石材店に依頼すれば、
かなり安心度の高いお墓を建てることができるかと思います。


絶対にお薦めできないのが「国産墓石(通称?)」と称する、
いわゆる日本の石を中国の石材加工工場で作ったものには手を出さない方が賢明です!


安く買ったつもりが、結局は高い買い物になりますよ!



【注】掲載の中国石材加工工場の写真と技術レベルとは一切関係ありません。



           ~つづく~



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能島孝志

お墓のプロ

能島孝志(株式会社第一石材)

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