マイベストプロ福島
佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

血圧改善の7ステップ

2017年7月19日

テーマ:高血圧予防?

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 高血糖 食事

血圧改善の7ステップ

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「血圧改善の7ステップ」という報告です。
  7個の健康的な生活習慣を続けると高血圧リスクが低減するという研究結果が、「Hypertension」のオンライン版に掲載された。この研究で効果が示されたのは米国心臓協会が提唱する“Life's Simple 7(以下、LS7)”。LS7では、心疾患予防のためのシンプルな生活習慣の目標として「禁煙」「健康体重の維持」「健康的な食事」「身体活動の継続」「血糖値の管理」「脂質値の管理」「血圧値の管理」が挙げられている。
 研究を実施した米アラバマ大学の研究者らは、米国の黒人を対象とした疫学研究であるジャクソン心臓研究(JHS)に参加した5,000人超を対象に、LS7の7個の健康的な生活習慣をどの程度守っているかについて評価した。2000~2004年の研究開始時、対象者には高血圧や心血管疾患はなかった。約8年間にわたり追跡した結果、対象者の半数が高血圧を発症した。解析の結果、健康的な生活習慣を守っている人ほど、そうでない人に比べて高血圧の発症リスクが低いことが分かった。研究開始時に健康的な生活習慣を0~1個しか守っていなかった人では81.3%が高血圧を発症したのに対して、6個を守っていた人では11.1%にとどまり、90%のリスク低減が認められた。2個のみを守っていた人であっても、0~1個の人に比べると高血圧の発症リスクは20%低かった。
 なお、7個全てを守っていた人はいなかった。対象者の中で、若齢、女性、学歴が高卒以上、世帯収入が年間約280万円以上といった特徴を持つ人は、より健康的な生活習慣を続けている傾向があった。
 同研究者は、「心血管の健康がわずかに改善するだけでも、高血圧の発症リスクが低減する可能性があることが分かった」と話す。米国では成人の約3割に高血圧がみられるが、白人よりも黒人で多く、黒人では男性の45%、女性の46%に及ぶ。「LS7はAHAが心血管の健康状態を把握するために取り入れているアプローチだが、アフリカ系米国人の高血圧リスクを確認するためにも利用できる」と、同氏は述べている。
 確かにこの7つが守れれば血圧は上がらなくても済みそうですが...ただ、この報告にもあるように全てを実践できた人はいなかった様ですが、少なくとも実践しようと努力することは可能ですから試みる価値は十二分にありそうですね!

17.7.18 通勤路の風景
 昨日の通勤路で見つけた蓮の花&新幹線車窓からの雲。どちらも何処か神秘的な色合いでした!

この記事を書いたプロ

佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうクリニック内科・消化器科)

Share

関連するコラム

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ福島
  3. 福島の医療・病院
  4. 福島の内科
  5. 佐藤浩明
  6. コラム一覧
  7. 血圧改善の7ステップ

© My Best Pro