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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

降圧のための減塩以外の食事法?

2017年5月13日

テーマ:高血圧予防?

コラムカテゴリ:医療・病院

降圧のための減塩以外の食事法?

おはようござます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「降圧のための減塩以外の食事法?」というお話です。
 高血圧は数値だけ高い場合は身体症状がないので、放置されがちですが、心疾患や脳血管障害の大きな原因となるので放置するのは禁物です。一番注意していただきたいのが『血圧は少し高いけど、まだ薬を服用するほどでない、生活習慣を改善して様子を見ていきましょう』という方です。高血圧になってしまった原因をしっかりと改善しておかないと降圧剤を服用し続けないといけません。生活習慣の改善の中心になるのが食事と運動ですが、今回は血圧が気になる方に注意していただきたい食事法について減塩以外のオススメ法をご紹介したいと思います。
 血圧が高くなってしまう原因は様々ですが、食事で改善しやすいポイントが3つあると考えます。それは『よい血液』『よい血管』『バランスの取れた自律神経』です。減塩と同様に脂質と糖質のとりすぎは血管も弱らせますし、血液の質を低下させます。したがって、塩分、脂質、糖質のとりすぎは血液や血管にとって良くないということを抑えていただきたいと思います。血液と血管の状態を保つのにオススメなのがカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分です。とくにマグネシウムは心臓の働きを良くして、血管を柔らかくするので、高血圧予防には最適です。海の物には豊富に含まれているので、魚肉、わかめ、昆布などの海産物はしっかりととるようにしましょう。また、ほうれん草、ゴマ、大豆、バナナなどにも豊富に含まれているので、日頃の食生活に活用すると良いでしょう。
 そして、血圧を上げるもう一つの大きな原因が『自律神経』です。自律神経のうち、交感神経というアドレナリンを分泌させ、体を興奮状態にする神経が働きすぎると血圧が高い状態が続き、大きな負担になります。自律神経を整える食事法は意外と簡単です。①リラックスしてよく噛んでゆっくりと食事をとる ②できるだけ常温か適温の物を食べる ③香りの良い食べ物(薬味や香辛料、香りの良い野菜など)を食べる。などがオススメの方法です。1はゆったりと食事をとることで、食べることでスイッチが入る『癒やしの神経・副交感神経』がさらに優位になるようにするためです。2は冷えたものや熱すぎるものは体を緊張させるので、1と同じようにゆったりと食べるためにも食べ物の温度なども気を配ると良いでしょう。3の香りの良い食べ物は漢方でも香りの高い生薬は『気の巡り』を改善するものが多く、心と体をリラックスさせてくれます。アロマテラピーのような感じです。料理にちょっと一味、香りのよいハーブや香辛料を使うことで気持ちをリラックスさせてくれます。
 血圧を下げるための生活習慣の改善としては第1に減塩であることは言うまでもありませんが、実際にはなかなか難しい所があります。前述のような食事の取り方に気をつけることによって幾らかなりにも降圧に寄与するものと思われます。それ以外にはやはり、体重の増加は血圧上昇にも直結しますから最近、体重が増えたと感じる方は一度、ご自身の血圧を測定することをお勧めします。

ツバメ
 当クリニックに飛来した一陣目のツバメの番い。まだ、雛の姿は確認出来ませんが、卵を温めているような姿は確認されていますので...もう暫くすると可愛らしい雛の姿をお見せ出来るかと思います!

この記事を書いたプロ

佐藤浩明

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佐藤浩明(さとうクリニック内科・消化器科)

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