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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

ダイエットに有用な食事は?

2018年8月1日

テーマ:ダイエットの秘訣

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: ダイエット 運動ダイエット 食事

ダイエットに有用な食事は?

こんにちは。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の砂糖です。今日は‘ダイエットに有用な食事は?’というお話です。

 体重管理(いわゆるダイエット)や血糖コントロールに対して食事療法は基本的なアプローチだが、どのような食事療法が最適かつ安全なのだろうか? いまだに一部で議論が続いているなか、現時点での最善かつ有用と考えられる医学的証拠を、中立的な観点で客観的に吟味してみよう。

 体重の増減はエネルギーの消費量と摂取量のバランスで規定され、総エネルギー消費量は基礎代謝量、運動消費量、食事誘発性熱産生で構成される。一方、現実には実行可能性なども関与してくるため、炭水化物(糖質)制限食や脂肪制限食などの食事内容によっても、体重は影響される可能性がある。以前には、「ダイエット」に対する食事の長期的効果は質より量であることを以前に述べたが、その後も同様のエビデンスが続出している。

 論文での解析によると、非糖尿病肥満者では総エネルギー制限食より炭水化物制限食の方が3~6カ月後の減量度は大きい印象だが、1~2年間では両制限食間に有意差を認めていない。2型糖尿病肥満者では短期間・長期間ともに、有意差を認めていない。以前には総エネルギー摂取量が同じであれば長期的な減量効果は両者とも同程度であることを示した証拠を紹介した。その後、炭水化物制限食の方が減量効果に優れることを示す研究や脂肪制限食の方が優れる可能性を示唆する小規模な研究も報告されたが、両者間に有意差を認めないという研究や分析も追従している。ただし、いずれの食事法も長期間の持続は困難であることが問題である。

 現時点の医学的な証拠をまとめると、どのダイエット食であれ、結局は総エネルギー摂取量を減らすのが減量に最も重要であることが科学的に示されている。その上で食事制限遵守向上のために個人ごとに主要エネルギー源を調節すれば、一層効果的といえるだろう。
*能登 洋先生(聖路加国際病院 内分泌代謝科 部長)の医療コラムを抜粋し、一部改変

 能登先生も上述しておられる様に結局は総摂取カロリーを個人個人毎に実行可能な形で実戦するのがもっともダイエットには効果的ということの様です。巷ではある食材によるダイエット法が浮かんでは消えしていますが、ダイエットにどうも王道はなさそうです。

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