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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

プール熱にも注意?

2017年6月7日

テーマ:医療情報

コラムカテゴリ:医療・病院

プール熱にも注意?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は「プール熱にも注意?」という報告です。
 首都圏で、のどの炎症や結膜炎などの症状が出る咽頭結膜熱(プール熱)の流行が本格化している。5月22日から28日までの週の患者報告数は、東京など4都県で軒並み増加し、一部の地域では警報基準値に達した。東京都内の流行状況は昨年のピーク時とほぼ同じレベルとなっており、都は「今後の動向に注意が必要」としている。東京など4都県がまとめた22日から28日までの週の小児科定点医療機関当たりの患者報告数は、埼玉で前週比54%増の0.88人、東京で35%増の0.81人、千葉で22%増の0.78人、神奈川で41%増の0.58人となった。
 埼玉県では、坂戸保健所管内で前週比約18倍の3.0人を記録。県内で今年初めて警報基準値(3.0人)に達した。同県は、外出後の手洗いなどの予防策の徹底に加え、体調がすぐれない時は、医療機関に電話で相談の上、早目に受診するよう呼び掛けている。東京都の患者報告数は、3週連続で増加した。保健所管内別では、みなと(1.83人)が最多で、以下は多摩小平(1.67人)、南多摩(1.56人)、杉並(1.3人)、文京と荒川区(共に1.25人)、大田区(1.23人)、江戸川(1.17人)などの順だった。千葉県では、船橋市(2.0人)、習志野(1.7人)などで多かった。
 咽頭結膜熱は、アデノウイルスによる急性ウイルス性感染症で、のどの炎症や発熱、結膜炎の症状が出る。プールでの感染も多いことから「プール熱」とも呼ばれ、主に夏場に流行する。感染経路は主に接触感染や飛沫感染だが、タオルやドアの取っ手、エレベーターのボタンなど患者が触れたものを介してうつり、保育園、幼稚園、小学校などで小児の集団発生も少なくない。
 本来、プール熱は名前通り夏のプールの時期に流行る感染症ですが、まだプールが始まらないこの時期に流行出すのは少し異常かも?知れません。ただ、今シーズンのように5月に30℃以上の真夏日が続いたかと思うと直ぐに20℃前後まで気温が低下するような寒暖の差が激しい気候のせいでこの様な感染症が通常より早めに流行りだした可能性も否定出来ません。今シーズンはインフルエンザも早めに流行出し、ダラダラと流行が続きましたから今後も感染症には注意が必要かも?知れません!

17.6.6 夕陽

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佐藤浩明

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