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寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(てらだあつし) / 行政書士

寺田淳行政書士事務所

コラム

部下を持ったら考えましょう!  人を動かす、人を育てる とは?

2017年4月28日 公開 / 2021年3月2日更新

テーマ:新橋事務所日記

コラムカテゴリ:法律関連

【今日のポイント】

 会社勤めの方から「部下を動かすにコツは何でしょうか?」
「部下に育って欲しいのですが、笛吹けど踊らずばかりで」といった悩みを打ち明けられます。

 動かすことと、育てる事(育つこと)にはアプローチに大きな違いがあることに気付いていない方が、案外多いようです。



【人を動かす】

 ① やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ。

 このコラムを読んでいる方に、この言葉を知らない方はいないと思っていますが、部下に仕事に前向きに取り組んでもらう為のひとつのコツであることは間違いありません。

 仕事の進め方について
「自分が見本、手本を示してあげる。」 
「その中で注意すべき点、やってはいけない事などを伝えてあげる。」 

 この後に、
「見本の通りの行動を促す。」
「うまく出来たら、とりあえず認めて評価してあげる。」
 
 この様なステップを踏むことで、人(部下)は前向きに行動を起こす。 といった意味合いになるでしょうか?


 

【人を育てる】

  ② 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たじ

 さて、前項の冒頭で採り上げたフレーズ①はあれで終わりではありません。 ここに書いたフレーズ②が後に続いています。意外にもこのフレーズ②は未だ多くの方が知らないままのようです。 貴方はご存知でしたか?

 この意味合いとしては
「なぜ君に、今この仕事を、してもらうのかを理解してもらい」
「部下の不安や疑問をすべてクリアにする」
「目標達成に向けた部下の取り組みを確認し」
「両者の協議で決めたことは全て部下に委ねる。」

 ここまでして、部下は指示待ち、指示に従えば良しといった受け身の行動から、自分の考えで行動をすることの重要さを認識した能動的な行動が出来るようになる=一歩進んだ人材に育つ。 ことになるのです。


【受動から能動へ】

 フレーズ①には、部下の動きが見えてきませんね。 上司からの懇切丁寧なアプローチの手順の指南ともいえます。 しかしながら、毎回毎回、上司がここまで手取り足取りで指導出来るでしょうか? 大部分の管理職はそんな暇はないはずですね。

 フレーズ②は、既に部下が行動を起こす前提で、その中で「やらされ感」で動く、「言われただけを忠実に」遂行するのではなく、目標達成の為に何が必要か、何が問題かといったそれぞれのテーマを見出して、いかにそれをクリアにするかを上司と協議の上、方向性を定め、一度決めた行動をぶれることなく遂行する。 上司も一度方針を決めたらむやみに口出しはしない。 この流れで部下は信頼されている、任されているというモチベーションを持つことが出来る。

 これこそ部下の成長の証であり、この経験の反復によって、さらに高次の判断力や企画力、提案力を求められる課題にも適応が可能になっていくのではないでしょうか?


 一方管理側からすれば、「承認」と「任せる」ことがポイントで、これは自身のスキルを問われることでもあります。

    育たない部下、 それは育てられない管理職だからでは?

 この結論を口にすると、多くの方は黙りこくってしまいます。 何か思い当たる節があったのでしょうか(笑)

 さて、明日から世間は大型連休の始まりです。 

 時間はありますから、このような悩みを持たれている管理職の方は、一度よく今までの部下との接し方について、総点検してみては如何でしょうか?

この記事を書いたプロ

寺田淳

シニア世代が直面する仕事と家庭の問題解決をサポートする行政書士

寺田淳(寺田淳行政書士事務所)

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