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コラム
茅葺あずま屋 腰掛 下地窓
2023年8月15日
腰掛の板はあえて不ぞろいの幅のものを使う。
言い方を変えれば、あえてそろえる必要はない。
手に入った材料でつくった。
あるいは、ありあわせの材料でつくった。
というような表現が妥当か。
そのほうが数寄屋としての詫びた風情がでるからという。
母屋を組んで材料が余ったから草庵を編んでみました、という言い方。
ちょっと見え見えかも知れないが、そんな言い方で数寄屋を人に言う。
そんな風に人に言えるような地味で詫びていて、ところがものすごく凝った美意識で貫かれていて。
そんな建物を作って楽しむ。
壁が崩れかかったようなあばら家だけど、実に清潔で、心が隅々まで行き届いていて、実に満たされる。
そんな庵でお茶でも飲みましょうか。
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