2021/05/21 新著予告8 第二章多様性論(2)の続きとして書きたいこと
ガバナー論 1 ガバナーはサイレントリスナーたれ
1.ロータリー活動
ポリオの根絶などの奉仕、をはじめとするロータリー活動は、地区ごとに置かれるガバナーが、RI(国際ロータリー)の役員としての立場で、その者の属する地区の中心になって、地区単位で行われるのを原則とする。
2.日本の地区
日本の場合、地区は全国で34あり、私が住む地区は、岡山県、鳥取県及び島根県からなるRI第2690地区である。
RI第2690地区には、ロータリークラブが65あり、その会員(ロータリアン)は3000名弱である。
3,ガバナーの任期
ガバナーの任期は、毎年7月1日から翌年6月30日までの1年間である。
したがって、ガバナーになって何かをしようとするとしても、それは初体験ということがほとんどであるので、一人で考え実行することは、知見を欠くため、不可能である。
4.諮問委員会(ガバナー会)
そのため、各地区では、ガバナー経験者(パストガバナー)らでつくる諮問委員会が、ガバナーからの相談にあずかって意見を言い、ガバナーはその意見を参考にして、地区の運営を行うのを通例としている。
パストガバナーの数は、どの地区も、概ね12,3から14.5名というところであろうか。
ちなみに、我がRI第2690地区のパストガバナー数は13名である。
5.ガバナーはサイレントリスナーたれ
そうであるから、ガバナーは、諮問委員会などの会合では、謙虚にパストガバナーの意見を聴く姿勢が望まれる。
要は、ガバナーは、最初は、サイレントリスナーであることが肝要となる。
6.その結果
その結果として、集団知性が生まれるであろう。
この集団知性という概念は、マサチューセッツ工科大学その他で研究を進めている概念ということである。
意味は、人間が共同作業をすることで得られる知性である。
これを生み出し支える要素は、「話者交替」、「社会的感受性」、「多様性」などが挙げられている。
セレンディピティも、集団知性を別の面から言い表した概念と思われる。