コラム
2021/06/17 弁護士と職業奉仕
2021年6月18日
2021/06/17 弁護士と職業奉仕
ロータリーでいう「職業奉仕」とは、職業を通じて奉仕をすることをいう。無論、ロータリアンのする職業による奉仕は、高い倫理観をもって職業を行うということであるが、高い倫理観とは、民事弁護士の場合、「真実主義」と「誠実主義」を守ることである。
このうちの「真実主義」とは、すなわち、真実でないことを真実だとは言わないことであり、「誠実主義」とは、依頼者の正当な利益を守ることである。
しかし、弁護士には、実際問題として、何が真実かは容易には分からない。
そのため、勢い、依頼者の言う真実を真実だとして受け入れ、これを真実だとして主張することで「真実義務」と「誠実義務」を同時に果たすことになる。
ところが、事件の推移によっては、その主張が、いたずらに紛争を長引かせ、依頼者にとっても利益にならないことがでてくる。
そういうときは、時に発想を変え、相手方の言い分の中にも真実があるかもしれないと考えると、以外に簡単に妥協ができ、紛争が一挙に解決することが多い。
そうかといって、常に妥協するわけにもいかないところに、難しい問題があるが・・。
そのあたりの玄妙な解決を導き出す能力もまた、民事弁護士には、求められるのだ。
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