コラム
2021/04/06 奢侈の漸と闘い克つ
2021年4月7日 公開 / 2021年5月17日更新
2021/04/06 奢侈の漸と闘い克つ
三日前にあった出雲中央RCの創立30周年記念式典で、同RCが島根県立大学の困窮せる学生のために支援金として浄財100万円を授与したことを知ったとき、私はすぐ「奢侈の漸」(読み:しゃしのぜん)という言葉を思い出した。
「奢侈(意味:贅沢)の漸(漸増・漸減の漸)」とは、身についた贅沢の気持ちは少しずつ広がるものだという意味の言葉だ。
城山三郎が著した「勇気堂々」 の中に、渋沢榮一の父、渋沢市郎宇右衛門の「人間は貴賤貧富の差なく、物事のけじめが肝要。最初の気持ちが緩むと奢侈の気持ちが広がる。これを『奢侈の漸』という。『微を防ぎ、漸を杜ぐ(びをふせぎ、ぜんをふさぐ)』心構えが必要。」という言葉が引用されているが、人間は、知らないところで、我が身に贅沢を許し、その贅沢は知らないうちに広がるという傾向にあることをいうのだ。
コロナ禍のため生活が苦しくなった学生には、コロナ禍と戦い勝つためにも、奢侈の漸と闘い克つべし、という言葉を送りたい。
なお「戦い」は敵に勝つためのたたかいをいい(戦勝という熟語があるように)、「闘い」は己に克つためのたたかいをいう(闘病という熟語があるように)。
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