コラム
2020/11/06 ⑩昭和の大恐慌から梅吉の慈善団体トップ就任まで
2020年11月6日 公開 / 2020年11月21日更新
2020/11/06 昭和の大恐慌から梅吉の慈善団体トップ就任まで
1914年から1918年まで続いた第一次世界大戦では、日本は、特需景気により、経済が活況を呈するに至ったが、戦後、一転して景気が落ち込んだ。
それに加えて、1923年関東大震災が勃発、続いて1929年のNY株式市場の大暴落とそれに続く世界的な不況(日本では「昭和の大恐慌」)、さらに東北地方の冷害、1933年の昭和三陸地震などが続き、農村の疲弊、都市での大量失業者の発生によって「世情まことに不穏となった。
米山梅吉は、このような中、国民の貧富の差の拡大を憂えて、1927年に「その中を富める貧しきへだてつつ流れる水の浅かれとこそ(意味:富める者と貧しき者の間を流れる溝が浅いものでありますように)」という歌を残している。
時代は、このような不穏な世情を背景にして、1932、井上準之助(前蔵相)の暗殺、団琢磨(三井合名会社の理事長で、日本経済連盟いまの経団連会長)の暗殺、犬養毅(首相)の暗殺が、立て続けに起こった。
なお、団琢磨の暗殺は、財閥批判の現れであったことから、三井は、財閥の在り方を変更することにし、種々対策を講じた。その一つに「財団法人三井報恩会」の設立があった。慈善事業を目的としたものである。
そして、米山梅吉が、その財団の理事長になったのである。
関連するコラム
- 2020/07/16 17:22 温厚にして、熱きこころ 2020-07-16
- 2021/02/26 複眼的思考を身に付けるべし 2021-02-27
- 2021/06/08 本年度第3回ガバナー会を、今回もリモートで開く 2021-06-08
- 2021/03/30 一波万波を呼ぶ構図が広がるのは、文明の進化の必然か 2021-03-30
- 2021/01/08 お金は、扱う人の器量の大きさに従って動く 2021-01-08
コラムのテーマ一覧
- 時々のメモ
- コーポレートガバナンス改革
- 企業法務の勘所
- 宅建業法
- 法令満作
- コラム50選
- コロナ禍と企業法務
- 菊池捷男のガバナー日記
- 令和時代の相続法
- 改正相続法の解説
- 相続(その他篇)
- 相続(遺言篇)
- 相続(相続税篇)
- 相続(相続放棄篇)
- 相続(遺産分割篇)
- 相続(遺留分篇)
- 会社法講義
- イラストによる相続法
- 菊池と後藤の会社法
- 会社関係法
- 相続判例法理
- 事業の承継
- 不動産法(売買編まとめ)
- 不動産法(賃貸借編)
- マンション
- 債権法改正と契約実務
- 諺にして学ぶ法
- その他
- 遺言執行者の権限の明確化
- 公用文用語
- 法令用語
- 危機管理
- 大切にしたいもの
- 歴史と偉人と言葉
- 契約書
- 民法雑学
- 民法と税法
- 商取引
- 地方行政
- 建築
- 労働
- 離婚
- 著作権
- 不動産
- 交通事故
- 相続相談
カテゴリから記事を探す
菊池捷男プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。