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菊池捷男

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菊池捷男(きくちとしお) / 弁護士

弁護士法人菊池綜合法律事務所

コラム

下請法の趣旨と内容

2020年3月28日

テーマ:会社法講義

コラムカテゴリ:法律関連

Q 下請法の趣旨と要件を教えてください。

A 
1,下請法の趣旨
(1)独禁法は、優越的濫用行為を禁じている。
取引上の地位が優越しているというのは、①乙が甲との取引ができなくなると、乙の事業経営上大きな支障を来すようになること、②そのため、甲が乙に対し著しく不利益な要請等を行っても、乙がこれを受け入れざるを得ないような場合をいう。この判断は、乙の甲に対する取引依存度、甲の市場における地位、乙にとっての取引先変更の可能性、その他甲と取引することの必要性、重要性を示す具体的事実を総合的に考慮して判断するものとされている。

(2)簡易迅速に判断するためのできた法律が下請法
独禁法の優越的地位の濫用を、簡易迅速に判断するため、下請法ができ、客観的基準を設けた。

2. 下請法が適用される取引形態と資本金
(1)取引形態
取引形態には、①製造委託、②修理委託、③情報成果物作成委託、④役務提供委託の四つがある。

(2)資本金
資本金については、公正取引委員会「下請法の概要」を参考にすること

3,下請法違反の行為(禁止行為)
下請法4条1項(原則として違法になる行為)
①下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請け事業者の給付の受領を拒むこと(受領拒否)  
②下請代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと(支払遅延)         
③下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減ずること(下請代金の減額)     
④下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請事業者の給付を受領した後、その給付した物を引き取らせること(返品)
⑤下請事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い下請代金の額を不当に定めること(いわゆる「買いたたき」)       
⑥下請事業者の給付の内容を均質にし又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き、自己の指定する物を強制して購入させ、又は役務を強制して利用させること(物の購入強制・役務の利用強制)         
⑦親事業者が本条違反の行為をした場合に、下請事業者が公正取引委員会又は中小企業庁長官に対しその事実を知らせたことを理由として、取引の数量を減じ、取引を停止し、その他不利益な取扱いをすること(「報復、いわゆる「お礼参り」)
   
下請法4条2項(事情により違法になる行為)
①自己に対する給付に必要な半製品、部品、付属品または原材料(原材料等)を自己から購入させた場合に、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の支払期日より前に、支払うべき下請代金の額から当該原材料等の対価の全部若しくは一部を控除し(相殺)、または支払わせること(有償支給原材料等の対価の早期決済)   
②下請代金の支払につき、一般の金融機関による割引を受けることが困難であると認められる手形を交付すること(割引困難な手形の交付)
③自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること(不当な経済上の利益の提供要請)  
④下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請事業者の給付の内容を変更させ、又は下請事業者の給付を受領した後に給付をやり直させること(不当な給付内容の変更・やり直し)                            

            

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