従業員との間の競業避止契約は、代償措置がとられていないと、無効
最高裁判所第三小法廷平成17年9月13日審決取消請求事件判決は、
1 独禁法で定める「独禁法の定める課徴金の制度は,昭和52年・・独禁法改正において,カルテルの摘発に伴う不利益を増大させてその経済的誘因を小さくし,カルテルの予防効果を強化することを目的として,・・・設けられたものであり,カルテル禁止の実効性確保のための行政上の措置として機動的に発動できるようにしたものである。と判示しています。
2 課徴金の額の算定方式について、
同判決は、「課徴金の額の算定方式は,実行期間のカルテル対象商品又は役務の売上額に一定率を乗ずる方式を採っているが,算定基準も明確なもの、また,・・・算定が容易であることが必要・・・(したがって、)課徴金の額はカルテルによって実際に得られた不当な利得の額と一致しなければならないものではなない。」
と判示しています。
3 売上額について
同判決は、課徴金の額を定めるに当たって用いられる上記売上額は、企業会計上の概念である売上高、すなわち、個別の取引による実現収益として事業者が取引の相手方から契約に基づいて受け取る対価である代金ないし報酬の合計から費用項目を差し引く前の数値と同義のものというべきである旨を判示しています。
なお、完成品とその完成品を構成する部品との関係で争点になった売上額については、明日のコラムで紹介します。