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契約書 規則や規程を作る場合「日の属する」という用語を使うこと

菊池捷男

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テーマ:契約書

 一般の会社の,就業規則や給与規程や退職金規程や労働契約書などで,
間違って,「65歳になった月の末日に退職する。」とか「65歳になった年度の末日に退職する。」などと書かれている例がみられます。
 しかしながら,65歳という満年齢に達するのは,誕生月の到来ではなく,誕生日の到来ですので,この表現は間違いです。
 正しくは,「65歳になった日の属する月の末日に退職する。」とか「65歳になった日の属する年度の末日に退職する。」と書かなければなりません。
 正確な表現は,「日の属する」という言葉を挿入した言葉になります。

 なお,地方自治法の附則第1条は,「この法律は、公職選挙法の一部を改正する法律(平成六年法律第二号)の施行の日の属する年の翌年の一月一日から施行する。」と「日の属する」という言葉を挿入して表現しています。
「日の属する」という言葉を使うことが,法律効果が発生する日を表現する方法なのです。

 このほかにも,労働基準法には,「日の属する期間」,「日の属する四半期」,「日の属する会計年度」という言葉が,また,民法でも,「日の属する事業年度」という言葉が,規定上に書かれています。

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菊池捷男(弁護士)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

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