公用文用語 もと(「下」と「元」と「基」)の使い分け
1,きせい(規制・規正・規整)
① 規制
意味:規則に従って物事を制限すること
例 :交通規制をする。集団行動を規制する。
類語:抑制・統制・管制・牽制する。
➁ 規正
意味:規則に従って,悪い点を正し改めること
例 :不均衡を規正する。政治資金規正法
③ 規整
意味:規律を立てて物事を正しく整えること
例 :風紀を規整する。
参照:
「法令における漢字使用等について」(平成22年11月30日付け内閣法制局長官決定)1 漢字使用について(6)で,「規正・ 規整・規制」の語については,「規正」はある事柄を規律して公正な姿に当てはめることという意味についてのみ,「規整」はある事柄を規律して一定の枠に納め整えることという意味についてのみ,それぞれ用いる。それ以外の場合は「規制」を用いる。」とされています。
2,きふ(寄附・寄付)
① 寄付か寄附か?
「常用漢字表」(昭和51年10月1日付け内閣告示)では,「寄附」が使われ,「寄付」は使われていません。
一方,「新用字・用語辞典」(日本放送出版協会発行)は,「寄付」を使い,「寄附」は使わないとしています。「用字用語集」(共同通信社発行)も,「寄付」派です。
これによりマスコミ用語は,「寄付」ということができます。
「寄附」は古くさいイメージがあるからでしょうか?
「文部省用字用語例」は,「附」の備考欄に「附則・附属・附帯・附置・寄附」の五語について「附」をつけ,「内閣法制局内部資料」は,「附せん・附則・附属・附帯・附置・寄附」の六語に「附」をつけています。
公用文では,「寄附」と「寄付」の両方が使われているようです。
なお,平成17年4月に施行された改正民法は、民法全5編が統合され、総則・物権・債権編が平仮名に口語体化され、「毀損」「囲繞スル」等の難語や「木戸銭」等の古い用語を「損傷」「囲む」「入場料」等に改めるなどしましたが、「きふ」は「寄付」ではなく「寄附」のままに置かれています。
法令用語は,「寄附」になっているのです。
3,きょうどう(共同・協同)
① 共同
意味:複数の人や団体が,同じ目的のために一緒に事を行ったり,同じ条件・資格でかかわったりすること
例 :共同で経営する。共同で利用する。
➁ 協同
意味:共同と同じだが,多くの人が相互扶助の精神で結ばれるところにころに特徴があり,共同より多人数で積極的なところがるとされている
例 :協同組合・産学協同・協同一致
「用字用語集」(日本新聞協会)では,「共同」「協同」は「共同」に統一するが,「協同一致・協同組合・産学協同」は別であるとしています。