「宜しくお願い致します」という書き方は間違い
1,いう(言う・いう)
① 言う
「言う」は,口を開いてものを言う動詞として使う場合のみ,使われ,実質的には「言う」という意味を失っている場合や動詞としての機能を失っている場合は「いう」が使われます。
使用例
ア 彼は「俺は秀才だ。」と言っている。
イ 文句を言う。
ウ 正直に言え。
エ 言い争う。
➁ 「いう」
ア 弁護士という職業
イ そういうことは俺にはできない。
ウ 自宅の完成は,来月末だというが,
エ 顔といい,声といい,
オ 君という奴は
カ といっても
キ そういえば,息子さんはお元気?
③ 文章を書くとき,「いう」と書くべきところを「言う」と書くことが多いので,注意が必要
2,いじょう(異常・異状)
① 異常
意味:普通とは違っていること・・・形容動詞の語幹として使われる
例 :異常な性格だ。異常に緊張する。
➁ 異状
意味:正常な状態とは違っている状態のこと,つまりは異常な状態のこと・・・名詞として使われる
例 :西部戦線異状なし
③ 見回りをして,いつもと変わらない場合を,「異常なし」というか「異状なし」というか?
正しくは,「異状なし」又は「異常な状態はない」です。
ただ,「体の異状を訴える」とか「体の異常な状態を訴える」とはいわず,「体の異常を訴える」などと異常を名詞と使う場合もあります。
3,いただく(頂く・いただく)
① 頂く
「頂く」は,「もらう」「食べる」「飲む」という動詞の謙譲語です。
例:お土産を頂く・食事を頂く・お中元にお酒を頂いた
文
➁ いただく
①の意味を実質的に失っている場合や補助動詞として使う場合はすべて「いただく」です。
例:この資料を参考にしていただきたい・教えていただきたい
③ 文章で,「いただく」と書くべきところを「頂く」と書いていることが非情に多く,注意すべきところです。