民法雑学 心が傷つけられたとき
Q ①私の娘が交際している相手の男性のことを知りたく思います。その男性の住民票を取りたいのですが,できますか?弁護士に頼めばできますか?
A いずれもできません。
住民基本台帳法12条の3第1項は,他人の住民票の写しの交付を請求することができる場合として,①自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行するために住民票の記載事項を確認する必要がある者,②国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある者,③その他,住民票の記載事項を利用する正当な理由がある者を挙げています。
同条2項3項は,「特定事務受任者」と呼ばれる職業資格を有する、弁護士(弁護士法人を含む。)、司法書士(司法書士法人を含む。)、土地家屋調査士(土地家屋調査士法人を含む。)、税理士(税理士法人を含む。)、社会保険労務士(社会保険労務士法人を含む。)、弁理士(特許業務法人を含む。)、海事代理士又は行政書士(行政書士法人を含む。)も,それらの者が受任している事件又は事務の遂行のためにする場合は,請求できることになっていますが,たんに交際相手の様子を知りたいというだけの理由では,住民票の写し又は住民票記載事項証明書を交付を請求することはできません。