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間違えやすい法令用語  及び・並びに

2013年10月29日

テーマ:法令用語

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 退職 手続き

連結が1つ 複数の連結の場合
及び〇 小さい方
並びに× 大きい方

 これらの言葉はすべて法令用語です。
 「及び」と「並びに」は、複数の言葉を併合的に結びつける接続詞です。
ア)「及び」は一番小さい段階の接続に使われ、
「並びに」はそれより大きい段階の接続に使われます。
 
例えば、「医師、薬剤師及び弁護士並びにこれらの職にあった者」という場合、
現役グループ内という小さい段階では「及び」で結び、
現役グループと退職者グループという大きい段階を結ぶ場合は「並びに」を使います。 

「第3条第1項及び第5項並びに第4条第2項及び第3項」も同じです。

条文の例でいいますと、
民法729条「養子及びその配偶者並びに養子の直系卑属及びその配偶者と養親及びその血族との親族関係は、離縁によって終了する。」があります。

イ)接続の段階が1つしかない場合は「及び」を使います。
「A及びB」がその例です。
決して「A並びにB」という言い方はしません。
条文の例でいいますと、
民法583条「売主は、第587条に規定する期間内に代金及び契約の費用を提供しなければ、買戻しをすることができない」があります。

ウ)同じ段階の中で3つ以上の言葉を並べるときは「、」で結び、一番最後を「及び」か「並びに」で結びます。
例えば、「第3条第1項、第2項、第5項及び第8項」です。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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