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相続相談 28 預金は、具体的相続分がない相続人でも、もらえるの?

2012年8月8日 公開 / 2012年8月15日更新

テーマ:相続相談

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 相続 手続き

Q1 「相続ノート」56ページには、遺産分割は、相続財産を具体的相続分で分けることだと書かれており、「相続ノート」41.42ページには、超過特別受益者は具体的相続分が無いとも書かれています。そうすると、超過特別受益は、相続財産からは何も取得できないことになると思いますが、そう考えれば良いのですか?

A1 そのとおりです。超過特別受益者は、具体的相続分がないので、遺産分割では、何も取得できません。

Q2 しかし、「相続ノート」56ページでは、相続人は、相続財産の中にある預貯金からは、自分の相続分に相当する金額を取得できるとも書かれていますが、これもそのとおりですか?

A2 そのとおりです。
預貯金などの可分債権は、相続人の相続分(指定相続分又は法定相続分)で分割されて、直接、各相続人に帰属していますので(最判昭29.4.8)、遺産分割の対象にはなりません。ですから、具体的相続分がない相続人であっても、預貯金から自分の相続分に相当する金額は取得できているのです(東京地判昭62.5.27)。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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