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コラム
相続相談6 非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の1/2にしているのは憲法違反じゃないの?
2011年12月5日 公開 / 2016年3月15日更新
Q 先日、父が亡くなりました。
しかし、母は父と婚姻していませんので、私は非嫡出子になります。
父には、別居している戸籍上の妻がいて、その間に2人の子がいます。
母(内縁の妻)には相続権はなく、また、父は遺言を遺さないで亡くなったため、父の遺した相続財産は、戸籍上の妻が1/2を相続し、その子が1/5ずつを相続し、私が1/10を相続することになるのですが、納得が出来ません。とくに子の間に差別を設けている点が納得できません。この差別は憲法違反ではないのですか?
A 内縁の妻には相続権はありません。
また、民法900条4号は「子・・・が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の1/2とし・・・」と規定していますので、非嫡出子であるあなたの法定相続分は1/10でしかありません。
非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の1/2にしているのは、婚姻関係の保護のためであるから、法の下の平等原則に反しないというのが判例(最判平7.7.5)です。
しかし、最近、大高決平23.8.24は、非嫡出子の法定相続分を嫡出子の法定相続分の1/2にしているのは憲法に違反し無効であると判示し、家庭裁判所がした審判を変更して、非嫡出子の相続分を嫡出子と同じにしました。これは明らかに最高裁判例に反するものですから、この高裁決定は、最高裁に判例変更を促すものと言えます。
この決定もあり、世論もありますので、将来は、判例が変更されるか、法律が改正され、非嫡出子と嫡出子の法定相続分は等しいものになることが予測されます。
しかし、現時点での判例は、上記のとおりです。
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