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労働条件か?男のロマンか?そして、優れたリーダーシップとは?

内布誠

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テーマ:人材育成

Distress

労働条件か?男のロマンか?


至難の旅のために、男子を募集。
僅かな報酬、極寒、暗黒の長い日々、
絶えざる危険、生還の保証無し。
成功の暁には、名誉と賞賛を得る。

これは、1914年に探検家の
アーネスト・シャクルトンが、
ロンドンの新聞に出したとされている
南極探検隊の求人広告だ。

もしも、ハロワークで求人を出す場合
これを受け付けてくれるでしょうか?

まぁ、100%、無理でしょうね(笑)

冗談はさておき、この募集の結果は
どうなったかというと一説によると、
5000人もの応募があったと言われて
います。


最悪の労働条件に男のロマンが
勝った瞬間ってことでしょうね。


優れたリーダーシップとは?


leadership

実は、このシャクルトン
彼は、優れたリーダーシップを
発揮した1人として挙げられています。

それはなぜか?

1914年、シャクルトン率いる大英帝国
南極横断隊はエンデュアランス号で
南極大陸に向かった。
しかし、一行は途中で遭難し、南極の
海で氷の塊の中に閉じ込められてしまう。

そのまま約10ヶ月間漂流した後、ついに
船が沈没。
南極大陸横断の計画は、儚くもここで
完全に頓挫してしまう。


えぇ〜、結局失敗?
目標(難局到達)達成していないじゃ
ないかとツッコミ入りそうですが・・

なのに、なぜ彼が優れたリーダーシップを
発揮したと言われるのか?

確かに、当初の目的は完遂できませんでした。
しかし、彼は、船が沈没し、南極大陸の中で
遭難するという絶対絶命のピンチの中、
全員を無事祖国へ帰すことを迷わず目標設定
としたのです。

約2年間におよぶ筆舌に尽くしがたい困難を
乗り越え27名(シャクルトンを除く)全員を
無事帰国させることに成功。

その置かれた過酷な環境と危機的状況を
考えれば奇跡の生還といっても過言では
ないでしょう。

実際、体力的に厳しかったものいたろうし、
なにより希望がみえず、自暴自棄になり
精神的に追い詰められた者もいただろう。

おそらく想像するに、そんな隊員達を彼は
諦めることなく励まし続けたのだろう。

「とにかく、全員無事にイギリスに釣れて
帰るんだ」というただ一点にむけて。

もしかすると、彼はとても楽天的な性格
だったのかもしれない。

誰がいつ死んでもおかしくない過酷な
南極探検において、しかも遭難という
予想だにしない不測(イレギュラー)の
事態に誰一人も死者を出さなかったのは
紛れもない事実だ。

だとすれば、優れたリーダーシップを
発揮した一人として数えられるのは
当然ではないでしょうか。

リーダーシップを発揮するための3つ要素とは?


leadership2

では、この話から学べるリーダーシップの
3つの要素をあげてみたい。


1.目標設定

2.やりがい(希望)を持たせる

3.平等



1.目標設定

船が沈没したとき、シャクルトンは、
「私の使命は皆全員無事にイギリスに
つれて帰ることである」と語り、
当初の南極横断という目標を躊躇せず
切り替えた。

そして、氷原の中で生活し、解氷し
始めたらボートによって脱出すると
いった意味のある目標を設定して、
隊員達を引っ張っていった。


2.やりがい(希望)を持たせる

気象の記録、犬ぞりレースや氷上サッカーを
定期的にさせたり、芝居を公演させるなど
個人それぞれの仕事、運動や娯楽による隊員たち
の不満や不安を解消させたという。

3.平等

隊長と隊員は平等に生活し、全員分け隔てなく
全員が平等であったという。


えっ、ちっと待って!
「平等?」これって疑問に思いませんか?

元来南極探検隊には各隊員に与えられた
職位や身分があったはずですよね。

それに関係なく平等って?

ただよく考えてみれば、こんな特殊な状況で、
平時の職位や身分が、全員生きて祖国へ帰る
というただ一点の目的のためにどれだけの
意味があるかって話であれば合点がいく。

つまり、南極探検の目的が、
「イギリスへ全員無事帰ること」に切り
替わった時点で、平時の各隊員の職位や
身分も無意味になったということだろう。

組織の階層の問題は、リーダーが設定する目標に資する


ここから得られる教訓は、
組織の階層の問題は、リーダーが設定する
目標に資するということだ。

また、別の観点からみれば、
この平等であることを支えたのは、優れた
コミュニケーション能力であったのだろう
ことは容易に想像がつく。

過酷な状況下、自暴自棄になった隊員に
「イギリスに一人も欠けることなく帰国する、
それが俺たちの目的だろう」と
何度も言い聞かせ、折に触れて隊員と様々な
コミュニケーションを図ったはずだ。

そして、なによりリーダーの重要な意思決定に
対する責任感を感じずにはいられない。

命も失うかもしれないような危機的な状況下、
リーダーの意思決定が試された瞬間だった。

責任感とは、重要な意思決定に対する結果を
受け入れる覚悟だ。

決して他人に責任転嫁することなく、自分が
すべての責任を負うという姿勢、態度だ。

その姿勢や態度に隊員たちは、全幅の信頼を
寄せてついていった。

そもそも、リーダーシップは、何事をやる
にしても必要だ。

特に会社(組織)を率いていくリーダーには、
必須の能力です。

ところで、これって自然に身につくもでしょうか?

リーダーシップを発揮できるリーダーが、
沢山いる会社とそうではない会社

どちらが経営しやすいか?また、働きやすいか?

経営者、社員どちらの立場にせよ

前者の会社の方が、成果を生み出し成長する
会社ですよね。

あなたの会社では、リーダーシップを学ぶ教育
(研修)とかやっていますか?

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内布誠
専門家

内布誠(社会保険労務士)

ウチヌノ人事戦略事務所

特定社会保険労務士としての専門知識をもちつつ、会社の活性化と経営者・社員磨きのための研修を開催中。ワクワクする職場環境を目指して、全力でお手伝いいたします!

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