スニーカーの紐を緩めたまま履いている膝関節の手術をしたという御婦人

2012年5月12日公開 / 2014年7月17日更新

テーマ：足と靴

コラムカテゴリ：くらし

膝関節の手術をしたばかりという御婦人がご来店されました。
「柔らかい革の靴を作って貰いたいと思って・・・。」と御婦人。
「えーと、あまり柔らかすぎる靴だと、返って膝関節に負担が掛かるのでお勧めしませんが・・・。」と私。
「そうなの・・・？」と御婦人。
その御婦人の足元を見ると、ジョギングシューズの紐をユルユルにしたまま、スリッパのようにして履いています。

靴が体重の負荷で、見事に型崩れしています。
膝関節の手術をしても、こんな靴の履き方をしたままで過ごしていたら、足首の関節や骨盤に負担が掛かってしまいます。
「奥さん、柔らかい靴に体重が掛かり続けると、靴が撓んで足元が不安定になり、体全体のバランスを崩すことになりますよ。ちょっといいですか？。」と私。
素早く右足の方の靴紐をしっかりとつま先から締め直しました。

「これで歩いてみて下さい。」と私。
「あら、足が軽くなった・・・。へえー、歩き易くなったわ・・・。」と御婦人。
「足元が不安定だと歩き難い筈なんです。だから必要以上に柔らかな靴を履いて歩くのは、返って疲れるし、足腰に負担が掛かるんですよ。」と私。
「実はね、娘がお宅のパンフレットを持ってきて、一度此処へ行って話しを聞いてきなさいと言うもんだから・・・。」と御婦人。
「ああ、そういう事でしたか・・・。」と私。

今日は話を聞きに来ただけと言っていた御婦人でしたが、「足のカウンセリング」の予約をされてお帰りになりました。
　
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田　http://www.robinfoot.co.jp/