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小黒健二

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コラム

痛い!ウオノメとタコ

2011年6月26日 公開 / 2014年7月17日更新

テーマ:足と靴

コラムカテゴリ:くらし

先日ご来店頂いた50代の男性。右足の裏の指の付け根付近に、大きなタコとウオノメがあります。
店内に入って来た時から、足を引き摺るようにしてゆっくりと歩いています。
履いている靴は、底が分厚く、柔らかめな素材でできたスニーカータイプです。
その靴の中に、これまた柔らかな素材の厚めのクッションインソールを敷き、タコとウオノメが出来ている場所をご自分で丸く切り取って穴を開けていました。

「ああ、痛くならないように随分と創意工夫しておられますね。」と私。
「こうやって工夫しても、やっぱり痛くなるんですよ。」と男性。
「インソールへの工夫自体は間違っていないんですが、そもそものインソールと靴の選択が、間違っているんですよ。」と私。
「ええ?そ、そうなんですか?」と男性。

「足の裏にタコやウオノメが出来る原因は、その場所に荷重が強く掛かり続けるからなんです。荷重が掛かり続ける原因は、歩き方や足に合わない靴を履き続けて、足の筋力が低下して足の骨格が維持できなくなったせいなんです。
ですから、足に掛かる荷重をしっかりと受け止め、特定の場所に荷重が掛かかり続ける状態を足の骨格を支えることによって防ぐことがカギなんです。」と私。
「はあ、そんなもんなんですか。じゃあ、いったいどうしたらいいんですか?」と男性。

「柔らかくて厚い底の靴で、足裏の衝撃を緩和しようとしたのだと思いますが、あなたのちょっと重めの体重が掛かる足にとっては、柔らかいベッドの上で立っているようなものなのです。衝撃は緩和されるでしょうが、足の骨格は荷重の掛かる方向にどんどん崩れていくだけです。
その柔らかなベッドの上に、さらに柔らかな厚いマットを敷いて立っているわけです。荷重の掛かる足は柔らかなマットとベッドにもぐり続けるだけで、根本的な改善にはならなかったのです。
そして、インソールのタコとウオノメが出来ている場所に穴を開けること自体は良い工夫なのですが、しょせん柔らかな素材のインソールなので、荷重で押し潰されてしまい、思ったような効果が得られなかったというわけです。」と解説する私。

「ああ、なんとなく分かってきたような気がします。」と男性。
「こういう場合には、体重の1.25倍にも及ぶ荷重をしっかりと受け止められる堅牢な素材で出来たインソールと、そのインソールと足をしっかりと受け止める靴のコンビネーションで、足裏の特定の場所に掛かる荷重を免荷しなくてはなりません。」と説明する私。

こうして、男性の足裏に出来たタコとウオノメに対処すべく、健康靴の調整加工が始まりました。

完成した健康靴を履いて頂くと、「痛くないです!普通に歩けます。あれえ、ウソみたいだ。」と男性。
喜んで頂けて嬉しいです。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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