コラム
そもそもお墓ってなに?石屋目線だけでなく考えてみよう
2016年6月15日 公開 / 2020年8月25日更新
まず単純明快で石屋も消費者も関係ないところですべてに共通するところは
「故人をしのび、向き合うことのできるたたずまい」が形となったものです。
さて英語ではお墓の表現の一つに≪Grave≫という単語がありますが
これは一つには「墓」「墓穴」などをさし示し
もう一つは「死」を表します。
たぶんこの「グレイブ」というものに今の消費者の感覚はちかくなったのだと思います。
お墓として今までは家族制度と土着という二つの縛りがあったものが、気が付けば家族はちりじりに暮らし
先祖代々のお墓のある地域には親戚すらいないといった状況になり考え方に変化をもたらし始めました。
だから自由な遺骨の行き場所ができ始めた。
つまり「墓」は先祖代々のお墓を維持する問題に直面しほかの向き合える場所を探しているというのが消費者のある意味本音で、その形がなかなか見つからない、どこで聞いていいかわからないというなかで、目に飛び込んできたのが樹木葬や海洋散骨などといった自然に還るといった選択肢。
先ほどの「グレイブ」で説明するところの「墓穴」に流れ始めたのだと思います。
ここで見えてくることは向き合える場所から、もしかすると遺骨の行先だけあればいいとするとらえ方も出てきているなと感じます。
これから約15年間程度の増え続ける死者数
お墓を持っている人もあればない人もいます。
そしてあっても継承者がいない方も。
業者主導ではないお墓の大変革期に入っていると思います。
なのでこの先まだまだ様々な「グレイブ」の形が出現することと思います。
一つだけ石屋から石屋が知っていることを言わせていただければ、
お墓を持っている人、建てた人は
「あってよかった!」
といわれることは多いです。
お墓は「死者のためでなく生きているもののためにある」ということなのでしょう。
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