コラム
幻の銘石・京都「白川石」
2010年12月28日 公開 / 2014年8月1日更新
先日の読売新聞に、燈籠などに使用される京都の幻の銘石、
「白川石」のことが書かれていましたので原文のまま紹介したいと思います。
/////////////読売新聞・2010年12月27日(月)【編集手帳】//////////////
比叡山の南麓から、送り火で知られる大文字山にかけて、良質な石が分布している。
切り出されて二条城の石垣や桂離宮の造営などに使われた。
京都の石材の一つ、「白川石」である。
宇治平等院の庭の灯籠の材料になった「太閤石」や「宇治石」なども京都を代表している。
これらの石は千年以上にわたり、灯籠や茶道の水鉢などに加工され、
独特の風味の京石工芸品として受け継がれた。
国は約30年前に「伝統的工芸品」に指定し、振興策を支援してきたが、
白川石や宇治石はもう採石されなくなり、在庫も乏しくなっている。
このままでは、職人たちが京都の石で守ってきた伝統のピンチである。
そこで新たに瀬戸内海の「小豆島石」や、
神奈川県の真鶴半島一帯で採れる「小松石」を使用することにした。
小豆島石は豊臣秀吉が大阪城を築城した時に使われ、
小松石が関東の石材として有名になったのは、江戸幕府が開かれたころという。
京石工芸品の持ち味を変えずに、新たな石材で技法を継承する新時代の到来だろう。
約400年後に自分たちの眼力が生きたと、秀吉と家康が胸を張っているかもしれない。
※読売新聞/2010年12月27日(金)【編集手帳】より引用
新しいものばかりがもてはやされる昨今において、
古き良き伝統を次の時代に伝えていくことも重要ではないでしょうか。
「小松石」について詳しくはこちらまで
http://www.daiichisekizai.com/choose_stones/2010/04/entry_1130/
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