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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

加熱式たばこが低リスクは否定?

2018年2月8日

テーマ:たばこの害

コラムカテゴリ:医療・病院

加熱式たばこが低リスクは否定?

おはようございます。福島市 さとうクリニック内科・消化器科の佐藤です。今朝は‘加熱式たばこが低リスクは否定?’という報告です。

 米国では加熱式たばこ“iQOS(アイコス)”は他の国のように広く販売されることにはならないかもしれない―。米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は大手たばこ企業が販売を申請していたiQOSについて、「通常のたばこ製品と比べてたばこ関連の疾患リスクが低い製品」として販売するという同社案が退けられたことを明らかにした。

  FDAの諮問委員会は今回、フィリップモリス社によるiQOSの販売申請について協議を行ったが、「通常のたばこ製品と比べてたばこ関連の疾患リスクが低い製品」とする同社の主張は否定された。一方、「iQOSは通常のたばこ製品と比べて喫煙者がさらされる有毒な物質の量が少ない」とする同社の主張については諮問委員会でも認められたという。これによって同社が米国でiQOSを販売する道は残されたが、他の国と比べるとかなり制約がある中での販売となる可能性が高い。

 たばこに詳しい研究者は「(米国で)加熱式たばこの販売が開始される前に、こうした製品に関する情報が不十分であることを消費者にも認識してもらう必要がある」と指摘。「たばこは回避できるはずの死亡の主な原因の一つとして知られ、公衆衛生における影響力は甚大だ。このことを考慮すると、情報が不十分な中で消費者が気軽に加熱式たばこを手に取ることができるような状況は望ましくない」との見解を示している。

 米サンディエゴ州立大学の別の研究者は「残念ながら、加熱式たばこによる健康への影響については明らかにされていない。その上で「加熱式たばこに興味を持つ米国民が日本の10分の1程度であったとしても、数百万人もの国民がこうした製品を買い求めることになる」と指摘している。

 日本では圧倒的な支持を集めている加熱式たばこですが、上述の様にまだまだ健康被害に対する詳細は分かっていません。ただ、タバコが有する有毒な物質の量が少ないのは間違いないかも?知れませんが、安全というのはどうも違うようですね。

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