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コラム

人を誹謗中傷するということ

2020年5月24日

テーマ:ひとりごと

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 子育て悩み相談


今日は日曜日。ということでコラムではなくひとりごとをつぶやかせてください。また、来週以降も日曜だけはお休みすることにしました。
だって息子に「仕事ばか」と怒られてしまったので( ̄▽ ̄)


最近のいやなこと

コロナで自粛生活中、普段以上に情報に触れる機会が多かったのですが、それでつらくなることが結構あったんですよね。

それは他人への誹謗中傷があまりにも散見していること。

誰かが誰かの悪口を言うのを見すぎて最近は軽い吐き気を及ぼすこともありました。見ていてどうにも苦しいというか、傷ついているというか、そんな感じです。

縁もゆかりもない「無関係の第三者」から、ある表面的な行動だけを切り取って誹謗中傷される人の姿に胸が痛むことも少なくない最近です。

ダンマパダより

ダンマパダとは、お釈迦さまの言葉が示されている経典の一つです。個人的に大切にしている教えがたくさん載っていて、私は大好きです。

ありがたいことにアマゾンのkindleでも読めるのでいつでも持ち歩けて重宝しています。(ちなみに書籍名は『ブッダの真理のことば 感興のことば』(岩波文庫)です)

その中にはこんなことばがあります。

「他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったこととだけを見よ。」

人を見て誹謗中傷したところで私たちは自分がより良くなるわけではありません。自分を見つめ、その自分を変えていくことによって、人はより良くなっていくもの。

それなのになぜある人たちは人を誹るのでしょうか。特にネットで散見する「匿名の無関係の第三者」からなされる辛辣な誹謗中傷とはいったい何なのでしょうか。

お釈迦様がご存命だったら今のありようをどう思われるのだろうか。ちょっと聞いてみたい気がします。

行動の「原因」ではなく「目的」を観る

これは私のお師匠さまからの教えなのですが、人を理解したいなら、その行動に対して「なぜ?」ではなく「何のため?」と問いなさいと。

そしてそこに答えが出たら、さらに「それは何のため?」と問い続けなさい。するとその人の行動の意味がきっとわかるから、と。

直接的な利害関係にあるならいざ知らず、縁もゆかりもな他者を辛辣に誹謗中傷する目的は何なのでしょうね。

いろんな見方があると思います。

●自分の劣等感を刺激される相手を貶めて「自分はダメ」という痛みを軽減するため
(自尊感情の低下は生きづらさの要因の一つ)

●同じ意見の人と「つながっている」感じを得るため
(人は哺乳類。つながりは生死を分けるほど大切な要素)

●「悪者」と認識した他者を成敗して安心安全を得るため
(人が生きていく上で何より大切なものが安心安全)

こういった視点はよく心理学の視点から語られるものです。いずれの行動もとうてい褒められたものではありませんが、その先にある目的は結構大事なものばかりであることがわかります。

人の行動は常にその人にとっては「善」であるとアドラー先生は仰ったそうです。人の意図は実はどんな時も「肯定的」だという意味になりますね。

ただし誹謗中傷という「手段」があまりにも稚拙と言わざるを得ません。幼稚園児じゃないんだから、相手を「ばーかばーか」「だいきらい!」「しね!」といって自分をなだめようとするやり方に、個人的にはまったく賛成できません。

どれが正解?

では先程の3つの意味づけのどれが正解でしょうか。

私には正解はわかりませんし、そもそも正解なんてものがあるかどうかもわかりませんし、なにより誹謗中傷する人が何を目的としてそれをしたのか自体に正直興味がありません。

人が人を分析したところで、それも結局は「他人のしたこととしなかったこと」を見ているにすぎません。その人をこちらが誹謗中傷してしまえば、それこそ同じ穴の・・・になってしまいますから。

改めてお釈迦さまのことば

「他人の過失を見るなかれ。他人のしたこととしなかったことを見るな。ただ自分のしたこととしなかったこととだけを見よ。」

これは人を分析するための言葉ではなく、私たち自身が自分自身の内側を調えるための言葉だと私は理解しています。

人が人を誹謗中傷する姿は見たくないですし、されて人が傷つく姿も見たくないですし、私自身もそんな目には遭いたくないですし、そもそもそんなもの無くなればいいのに!と本気で思います。

でもそれもこれも「人がしていること」。
私に変えられるものではありません。

でも私は私を変えることができます。

私は親として未熟さ全開につき、時には息子に望ましくない言葉をぶつけてしまうこともあります。だからといってその自分を責めたところで、結果は傷ついて自信を失うだけ。

だからといって「あの子が悪い」としてしまえば、これまた「人のしたこととしなかったこと」を見ているだけ。そこには実りがありません。

だったら親として不完全で不十分な自分自身に向けて
*自分の行動から「善なる目的」を抽出して
*それを達成できる「より良い他のやり方」を考えて
*それを実行に移していく

もちろん失敗してもOK。トライした自分をねぎらう。

こんな感じで子育てをこれからも続けていきたいなと思っています。

さいごに

今日はツイッターくらいの量で終わらせるつもりが、書き出したら長々書いてしまいました。恐縮です(( _ _ ))

息子に仕事ばかと怒られそうなので、この辺で今日は店じまいします。
最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いたプロ

高澤信也

「子育て力」をはぐくむカウンセリングのプロ

高澤信也(カウンセリングオフィス トリフォリ)

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