コラム
漢方タイプ別スキンケア⑤陰虚タイプ
2011年11月7日 公開 / 2014年6月4日更新
漢方タイプ別スキンケアをお伝えしております。
『気』『血』とご紹介して参りまして、今回は『津液』(しんえき)の状態が乱れることで起こる肌のトラブル対処法についてお伝えします。
『気・血・津液』は漢方や中医学ではカラダを正常に保つ基本物質という風に考えられています。
その中でも一番『津液』はわかりにくい概念かもしれません。『気』や『血』は何となく分かりそうですが・・・
『津液』とは、津液とは体内に存在する生理的な水液のことを指します。以前のコラムでもお伝えしましたが、解剖学的な見方ではあてはまるものは有りませんので、ご注意ください。あくまでも漢方的な概念です。
この津液は肌の潤い、つや、なめらかさ、張りを維持する働きがあるとされています。お肌にとっては非常に重要ですね。
今回ご紹介するのは『陰虚』(いんきょ)と言われるタイプの方です。
『陰虚』とは簡単にご説明すると、『カラダを潤す液体が不足している状態』のことを指します。
液体が不足する理由はまた様々ですが、この『陰虚』タイプの方の主な症状は・・・
・肩やすねなどに白い粉みたいなものがふく
・唇、目が乾燥する
・口が渇く
・髪の毛のツヤが不足してパサパサする
・のぼせ、ほてりがする
・寝汗をよくかく
このような症状が現れます。
~『陰虚』体質の方に現れるお肌のトラブル~
☆シワができやすい
☆お肌のバリア機能が低下する
☆敏感肌が多い
このようなお肌のトラブルが多く見られます。
オススメの生薬は、『滋陰』と言われる作用のある生薬です。
代表的なものは、西洋人参 生地黄 枸杞子 百合などが上げられます。
代表的な方剤は『杞菊地黄丸』や『知柏地黄丸』などの滋陰作用のある処方です。
生活上の注意点は体内の津液が消耗しないように、夜更かしをしない、お酒やタバコを控える、辛いものを控える、このような習慣が多い方は注意が必要でしょう。
食養生では、滋陰作用のある食べ物、レンコン、百合、梨、白キクラゲ、緑野菜、菊花茶などがおすすめです。ぜひ少しつづでも毎日の食卓に繋げたいですね。
次回は、このシリーズも一区切り、『痰湿』タイプのスキンケア対策をお伝えしたいと思います。
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