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小堀將三

充実したマンションライフを支えるマンション管理士

小堀將三(こぼりしょうぞう) / マンション管理士

マンション管理士事務所JU

コラム

『マンションのブランド』に関するインターネット調査結果

2020年6月23日

テーマ:マンション管理業界

コラムカテゴリ:住宅・建物

 マイボイスコム株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:高井和久)は、2003年から毎年5月1日~5月5日の5日間、『マンションのブランド』に関するインターネット調査を実施しています。インターネット調査ですので、新型コロナウイルスに関係なく、今年も実施されているとは思いますが、昨年実施されたアンケート調査結果と過去10年間に実施されたアンケート調査結果を比較してみました。
 アンケート内容と回答者数は次のとおりです。

第16回:2019年  【回答者数】10,312名
1.分譲マンション購入時期
2.マンション購入時の重視点
3.マンション購入時の情報源
4.マンションブランドの認知
5.住んでみたいマンションブランド
6.戸建て/マンション居住意向
7.一戸建て/マンション居住意向理由
8.住んでみたいマンションブランドの選定理由(自由回答設問)

 2008年では、「あなたが分譲マンションの購入を検討しない理由をお選び下さい」の質問でしたが、翌年の2009年からは2番目の質問の「マンション購入時の重視点」に変わっています。つまり、2008年までは、分譲マンションを売るためには、どのようなデメリットを解消すればよいのかを聞き出そうとしており、2009年からは、どのようなメリットを強調すれば売りやすくなるのかを聞き出そうとしているように思えます。
その2009年から2019年の10年間での重視するポイントを、表にまとめてみますと、1位から4位のポイントは不動で、ここ7年間は、その順位も以下のとおりに不動です。
 1位:最寄駅からの距離
 2位:生活環境の利便性
 3位:日当たり・採光
 4位:間取り
 この質問は複数の回答可となっており、この4つだけが、毎年5割を超えています。また、「地域の治安」が少しづつですが、一度も下がることなく順位を上げてきています。

2009年~2019年の「マンション購入時の重視点」一覧表
 次に、7番目の質問の「マンション居住意向理由」、つまりマンションに住みたいという理由の上位は、以下のとおりです。
1位:セキュリティが充実している
2位:設備のメンテナンス・清掃などの負担が少ない
3位:機密性、断熱性が高い
4位:設備(床暖房や浴室乾燥機、宅配ボックスなど)が充実
5位:耐震性が高い
6位:近所付き合いのわずらわしさが少ない
7位:眺望が良い
8位:日当たり・採光がよい
9位:プライバシーを守りやすい
10位:共用スペース・施設が利用できる
11位:耐久年数が長い
12位:バリアフリー対応のものが多い
13位:資産価値が見込める
14位:通気性が高い(カビが発生しにくい)
15位:騒音トラブルが少ない

 最後に、本来のアンケート調査の目的である『マンションのブランド』に関する質問で、5番目の「住んでみたいマンションブランド」は、次のような順番になっています。< >内の順位は、マンションブランドの認知度の順位です。
1位<2位>   プラウド(野村不動産)
2位<3位>   ザ・パークハウス(三菱地所レジデンス)
3位<1位>   ライオンズマンション(大京)
4位<5位>   グランドメゾン(積水ハウス)
5位<14位>  ジオ(阪急阪神不動産)
6位<10位>  パークタワー(三井不動産レジデンシャル)
7位<9位>   パークコート(三井不動産レジデンシャル)
8位<6位>   ブリリア(東京建物)
9位<13位>  シティタワー(住友不動産)
10位<12位> パークホームズ(三井不動産レジデンシャル)
11位<15位> ブランズ(東急不動産)
12位<21位> ローレル(近鉄不動産)
13位<24位> アルファ(あなぶき興産)
14位<17位> シティハウス(住友不動産)
15位<19位> オハナ(野村不動産)
16位<16位> パークマンション(三井不動産レジデンシャル)
17位<27位> プレミスト(大和ハウス工業)
18位<20位> シティテラス(住友不動産)
19位<11位> レーベン(タカラレーベン)
20位<8位>  クリオ(明和地所)
21位<25位> クレヴィア(伊藤忠都市開発)
22位<22位> イニシア(コスモスイニシア)
23位<28位> ヴェレーナ(大和地所レジデンス)
24位<18位> エスリード(日本エスリード)
25位<23位> プレサンス(プレサンスコーポレーション)
26位<26位> ポレスター(マリモ)
27位<29位> リビオ(新日鉄興和不動産)
 
 住みたいマンションブランドと認知度とで大きく違っているマンションブランドは、阪急阪神不動産の「ジオ」と、明和地所の「クリオ」で、認知度の割には他のブランドマンションよりも住んでみたいと思われていないようです。反対に、認知度はそれほどでもないのに、住んでみたいと思われているマンションブランドは、近鉄不動産の「ローレル」と、あなぶき興産の「アルファ」です。また、住みたいマンションブランドは圏外ですが、穴吹工務店の「サーパス」の認知度は4位でした。
ちなみに、2008年調査結果のマンションブランドの認知度順位は次のとおりで、アンケート主催者の質問選択肢のブランドから半分以上が現在では消えてしまっています。
1位  ライオンズマンション(大京)
2位  ダイアパレス(ダイア建設)
3位  サーパス(穴吹工務店)
4位  セザール(セザールコーポレーション)
5位  パークシティ(三井不動産レジデンシャル)
6位  プラウド(野村不動産)
7位  レーベンハイム(タカラレーベン)
8位  クリオ(明和地所)
9位  パークホームズ(三井不動産レジデンシャル)
10位 グランシティ(日本綜合地所)
11位 スカイコート(スカイコート)
12位 イートピア(伊藤忠都市開発)
13位 シティホームズ(藤和不動産)
14位 シティタワー(住友不動産)
15位 シティハウス(住友不動産)
16位 ブリリア(東京建物)
17位 イニシア(コスモスイニシア)
18位 パークハウス(三菱地所)
19位 レクセル(扶桑レクセル)
20位 クオリア(東急不動産)
21位 クレストフォルム(ゴールドクレスト)
22位 ガレリア(プロパスト)
23位 オーベル(有楽土地)
24位 ポレスター(マリモ)
25位 リビオ(新日鉄都市開発)
26位 アルコード(サジェスト)
27位 デュフレ(サジェスト)
28位 パテラ(サジェスト)
 ※2位「ダイアパレス」のダイア建設と、4位の「セザール」のセザールコーポレーションは、合併等で既に解散しています。

 今回は、取り留めもない内容のアンケート調査結果でした。10年後にはまた違った様相を呈しているかもしれません。

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小堀將三

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小堀將三(マンション管理士事務所JU)

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