(補説) 隣家の住人が難しい人や怖い人であれば,これも瑕疵
売買対象の不動産について、媒介業者がなすべき「意見の根拠」について
宅地建物取引業法第34条の2の第1項は、「宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約(以下この条において「媒介契約」という。)を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければならない。」と規定しています。ここでいう「次に掲げる事項」(通常「各号列記事項」といわれる項目」)の2号というには「当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額」のことです。
そして、 宅地建物取引業法第34条の2の第2項は、「宅地建物取引業者は、前項第2号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。」と規定しています。
そこで、その根拠とは具体的にどのようなものであるばきかが問題になります。
その問題について一定の指針を与えてくれるものに、公益社団法人不動産流通センターが発行した「宅地建物取引士 講習テキスト」があります。その書籍の「令和6年度版2024」の239頁から240頁には、宅地建物取引業者が「不動産の売買すべき価額又はその評価額」について意見を述べる際の根拠に関し、
① 価格査定マニュアルや同種の取引事例等、合理的な説明が可能な資料を用いること、
② 豊富な取引事例を収集して同種・類似の取引事例を利用すること、さらに、
③ 売却依頼者が具体的な売出価格を決定する際の参考となる査定価格を算出することなどが示されています。
これは、不動産売買の媒介をするときの宅地建物取引業者がなすべき査定価格の「根拠」が、具体的にどのようなものであるべきかを理解する上で、重要な実務上の指針となっています。


