2020/07/29 女性の真価、端倪すべからざるものあり
2020/12/19 リーダーシップ⑦ みんなに公平とは?
四つのテストの第二は、「みんなに公平か」である。
では、その意味はと考えると、私は、近江商人の商哲学、“売り手よし、買い手よし、世間よし”が、その回答になると考える。
「公平」という価値観は、一国の興亡に甚大な影響を与えるほど大きいものである。すなわち、楚漢の戦い(項羽と劉邦の戦い)で、常勝将軍の項羽が、負かせ続けていた劉邦群に、最後の一戦で負けたのは、項羽がした論功行賞(功績を論じ、その程度に応じて賞を与えること)の不公正さに原因があったのだ。項羽は、身内には厚く賞を与え、そうでない者には功績があっても褒賞を惜しんだが、このことが多くの武将を離反させ、彼らを劉邦軍へ行かせ、結果的に戦いに負けたのだ。日本でも、鎌倉幕府を倒し、王政復古を成し遂げた後醍醐天皇も、また、多くの軍兵を失いながら助けてくれた武将に対する不公正な論功行賞をしたため、三日天下に終わっている。ゆめ、不公平、不公正するなかれである。