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2020/12/14 リーダーシップ③ 怒りも敵と思え
2020年12月14日 公開 / 2020年12月17日更新
2020/12/14 リーダーシップ③ 怒りも敵と思え
徳川家康の処世訓に、「怒りは敵と思え。堪忍は無事長久の基なり」という言葉がある。
怒りの感情は、身を滅ぼすことが極めて多い。
これは、歴史を紐解いて、実例を捜すまでもない。
私たちが、日々経験していることである。
リーダーシップを身に付けたい者は、いつ、いかなる場合でも、怒りの感情を出してはならない。
呉の周瑜のことに、また、触れる。
周瑜は、怒りの感情に負け、身を滅ぼしたからである。
周瑜は、呉軍5万を率いて、赤壁の戦いに臨み、80万の曹操軍を破り、敗退させた英雄であったが、数千人の武将の死傷や大量の糧米の消費という犠牲を負った。であるから、利を得たとはいえなかった。
利益を得たのは、むしろ劉備軍であった。劉備軍は、赤壁の戦いで大敗した曹操軍に対し、その逃亡中を、逸を以て労を待つ(イツヲモッテロウヲマツ:意味:鋭気を養ったうえで疲れた敵にあたる)兵法によって、勝利を収め、荊州の地を取り返したからである。
このことは、大局観からみて、呉軍の主孫権も、魯粛も承知したが、ひとり周瑜のみ納得せず、周瑜は真の敵ではない劉邦軍に対し軍事行動を起こそうとするなどして、孫権や魯粛を困られたが、結局のところ失敗する。
人生、怒りを抱いて行動を起こした者に成功した例はない。
“怒りは敵と思え。堪忍は無事長久の基なり”である。
なお、「以逸を以て労を待つ(イツヲモッテロウヲマツ)という言葉は、孫子のいう「以逸待労」(イイツタイロウ)であるそうだ。
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