契約書 第三者のためにする不動産売買契約
問
契約書に、「更新拒絶の意思表示」の規定と「中途解約の意思表示」の規定がある場合、どちらを先にするのですか?
答
いずれでも、有利と思えるものを選べばよいのです。
1,「更新拒絶の意思表示」
これは、期間満了前に更新をしない旨の通知を出すことです(本件でいうと第8条)。本件で、これを活用するには、「期間満了の30日前までの通知」が必要です。しかし、2020年3月末までに30日間はないので、本条を根拠にする2020年3月末日での更新拒絶は無理です。
2,「中途解約の意思表示」
本件契約書の第16条は、解約の通知をすれば、その書面が相手方に到達した日から90日を経過した時に契約は終了すると規定されていますので、これを2020年3月中にすると同年6月末までには契約を終了させることができます。
実は、このほかにも次の方法があります。
3.「合意解除の申入れ」
本件のような、更新拒絶をするには、若干だが日数が不足するというケースでは、日数不足を咎めないで合意解除に応じてくれる場合がありますので、この方法も試してみてはどうでしょうか?