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使用貸借契約につき、期間満了を認め、かつ、固定資産税を必要費と認めた裁判例

菊池捷男

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テーマ:不動産法(賃貸借編)

東京地方裁判所平成 9年 1月30日判決は、「土地の使用収益により生活費を得ること」を目的とする使用貸借につき、21年間が経過したことを理由に、「その使用収益をなすに足るべき期間が既に経過した」としてその解約を認め、かつ、公租公課の負担をしていなかった使用借権者には、必要費として過去の公租公課分の支払義務があるとして、その支払を命じました。

その判決の一部を下記に引用します。
(1)被告一郎は、昭和四九年から本訴が提起された平成六年三月まで、既に約二一年もの長期間にわたり、無償で太郎遺産土地等の使用収益を継続していること、(2)その間、被告一郎は、本件土地に対する公租公課を全く支払っていないこと、(3)被告一郎は、本件各建物の建築について格別の費用を負担していないこと、(4)太郎が昭和五七年八月二〇日に死亡して、現在では、その遺産分割も終わり、太郎遺産土地等の所有権は被告一郎以外の他の共同相続人に帰属することが確定したこと、などが明らかである。」
という事案です。

なお、必要費に支払義務があるとの判断の根拠は、 民法595条の「借主は、借用物の通常の必要費を負担する。」という規定です。

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菊池捷男(弁護士)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

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