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老朽化した建物賃貸借契約解約に、立退料は必要か?必要とした場合、どういう名目の費用が要るか?

菊池捷男

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テーマ:不動産法(賃貸借編)

東京地方裁判所平成25年12月11日判決(ウエストローン・ジャパン)は、
(1)借家の、
①老朽化の程度が激しく、倒壊により近隣に被害が及ぶおそれがある(「耐震性の点でも危険性を否定することができない」という一級建築士かつ東京都木造住宅診断員による一般診断があるほど)上、
②国土交通省から「地震時などに著しく危険な密集市街地」に指定された区域内にある、
③筑後95年の建物について、

(2)借家人が、
④昭和27年以来60年以上、そこに住み続け、
⑤95歳になっている場合、
(3)立退料が、
ⅰ動産移転費用の見積額が10万円
ⅱ新たな賃貸契約の仲介費用を含む、移転雑費が10万円、
ⅲ移転先の賃料水準が月額8万6000円であり、礼金が0か1か月分、敷金が2年6か月であること
ⅳ東京都収用委員会の採決等では差額賃料の補償期間が2年6か月とするものがあること、
などを考え、
(4)立退料として
215万円(一審は175万円)を支払うことで、建物賃貸借契約を解約することができると判示しました。
参考になる裁判例になると思い、紹介します。

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専門家

菊池捷男(弁護士)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

迅速(相談要請があれば原則その日の内に相談可能)、的確、丁寧(法律相談の回答は、文献や裁判例の裏付けを添付)に、相談者の立場でアドバイス

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