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マンション⑧ 他の区分所有者の専有部分等の使用請求権

2015年8月20日 公開 / 2015年9月7日更新

テーマ:マンション

コラムカテゴリ:法律関連

区分所有法第6条2項は
「区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。」と規定しています。
これは,上の階から水漏れがしてきたような場合に,上の階の住戸に立ち入って,その床を剝いでみないと原因が分からない,修理ができないというようなときに,上の階の住戸に立入の承諾を請求する権利です。
相手が,その請求に応じない場合は,訴えを起こし,相手方の承諾に代わる判決を得,立ち入ることになります。

このような隣家に立ち入ることを求める権利は,民法では,認めていません。民法では,隣地の使用請求権にとどまります。
区分所有法上のこの権利は,マンションなど,区分所有建物特有の権利です。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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