クイーン・エリザベス号乗船記③ 寄港地
クルーズ船における最も大きな楽しみは、食事であろうと思われます。
乗客だけでも2000名を越える人たちが、食事をするのですから、レストランの大きさは、相当なものです。ブリタリア・クラス客室専用の大きなレストラン(ブリタリア・レストラン)が、デッキ2とデッキ3にあって、ディナーは2回に分けてなされ、プリンセス・スイート客室専用のこぢんまりしているがゆったりした、レストラン(プリンセス・グリル)が、デッキ11にあるほか、誰でも利用できるリド・デッキと呼ばれるバイキング専用の、これも大きなレストランが、デッキ9にあります。その他に、数箇所小さなレストランがあり、また有料のレストランもあります。
いずれのレストランも、ゆったりとしたテーブルと椅子、従業員の温かいサービス、質量とも乗客を満足させるに足る、食材と調理。乗客の満足度は、非常に大きいものがありました。すばらしかった、との絶賛の声を聞くことも,しばしばでした。 プリンセス・グリルでは、食事の注文を受ける従業員と、ワインその他アルコール類の注文を受ける従業員は、別人で、それぞれ、専門の知識を有し、よく乗客の欲するものを見つけ出して提供してくれる、温かくて熱心な、たいへん好印象を受ける人たちでした。 これが、洗練された英国式サービスというのかもしれません。
私たちは,ある日,主催者旅行会社の招待で,有料のレストランで,フランス料理のフルコースをご馳走になりましたが,参加者全員,口を極めて褒めていました。むろん,私も。
クイーン・エリザベスの終日航海の日、これらの食事を作る厨房の見学会が催されました。たいへん大きい厨房ですが、塵一つなく、磨き抜かれたステンレス群が,印象に残っております。残飯は、大きな高速粉砕器の中で、食材であることすら分からないほどの微少な形にまで粉砕され、法律に則り、海中に投棄され、魚やプランクトンの餌にしているとの説明を受けました。容器の洗浄も、ライン化された洗浄機の中で、極めて短時間のうちに、高速で洗浄し、乾燥させているとのことでした。
それにしても、食材の多さ,豊かさと、食事の美味しさには舌を巻いたものです。
また,ワインの美味しさ,すばらしさを褒める人も,多数いました。