クイーン・エリザベス号乗船記④ ドレスコード
弁護士が会社の社長や担当役員に、裁判制度のことを説明しなければならない場合も、結構あります。
何故、そのようなことを理由に、当社は、訴えられなければならないのか?
このような訴状を受け付ける裁判所は悪い。
裁判所は悪に加担して善良で真面目に正直に経営をしている当社を、何故いじめるのか?
というのはA社の社長。いかにも不満、という顔
B弁護士は、裁判所が訴えを受理するのは、制度上そうなっているからであり、訴状を受け付けたことが、原告の主張を認めることになるのではない。
原告の権利が認められるかどうかは、証拠調べの結果、裁判所が判断することになる。
と言って、会社代表者をなだめることもありますが、ときに裁判制度上のことで、依頼人が弁護士に論争を挑む場合もあるのです。
相手方が主張してきた事実に対し、それが真実なのか虚偽の事実なのかを聴いている大切な時間に、突如、依頼人がその事情聴取を拒否し、裁判制度への批判の論陣を張る場合もあるのです。
短気な弁護士は、「これだけ言って理解いただけず、事情聴取に協力していただけないのなら責任をもって訴訟を担当することは出来ない。辞任する。」などと発言することもあるようです。