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相続相談 26 共有持分も財産分与の対象になるの?

2012年8月6日 公開 / 2012年8月15日更新

テーマ:相続相談

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 相続 手続き財産分与

Q 相続人のいない内縁の夫が、遺言書を書かずに亡くなりましたので、私は、特別縁故者として、財産の分与を受けたいと思っていますが、内縁の夫の残した財産の中には、他の共有者との共有になっている財産(分譲マンションと敷地利用権)があります。
この共有持分は、分与の対象にならないと聞きましたが、本当でしょうか?

A いいえ。分与の対象になります。
たしかに、民法255条は「共有者の1人が・・・死亡して相続人がいないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。」と規定しています。しかし、この規定は、亡くなった人が残した財産を、だれも取得しない場合の規定ですので、特別縁故者がいる場合は、この規定の適用は受けません。共有持分は、特別縁故者に分与されない場合に初めて、他の共有者に帰属することになるのです(最判平元.11.24)。

この記事を書いたプロ

菊池捷男

法律相談で悩み解決に導くプロ

菊池捷男(弁護士法人菊池綜合法律事務所)

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