コラム
交通事故 34 慰謝料⑦ 逸失利益の算定が困難又は不可能な場合の慰謝料
2012年6月16日 公開 / 2012年8月15日更新
1 慰謝料を多めにみるのが裁判例の体勢
顔面醜状7級だけでは逸失利益は認められないとして、慰謝料を多く認めた裁判例に、
⑴ 主婦に1200万円(仙台地判平7.2.6)
⑵ 22歳の会社員に1450万円(大阪地判平11.8.31)
⑶ 12歳の女児に1100万円(大阪地判平11.12.21)
⑷ 30歳の女子店員に1200万円(大阪地判平14.3.29)
⑸ 顔面醜状を考慮しない逸失利益を認めた上、顔面醜状の慰謝料として1700万円(東京地判平14.4.16)
⑹ 過去の事故で7級の顔面醜状になり、次の事故でも7級の顔面醜状になった22歳女性について、前の事故による顔面醜状は後の事故の顔面醜状の減額理由にはならないとして、1100万円(奈良地葛城支判13.12.25)
等がある。
2 14級の後遺障害でも、逸失利益は認められない場合は、慰謝料が高くなる。
・3歳の女児に350万円
・23歳女性に180万円
等多数
3 どのような後遺障害が、逸失利益が認められず、慰謝料が多くなるか?
⑴ 顔面醜状
⑵ 歯牙障害
⑶ 嗅覚障害
⑷ 骨盤骨変形
⑸ 生殖機能障害
⑹ しびれ
⑺ 精神障害
⑻ 将来の手術が必要だが、金額の算定が困難又は不可能
等
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