間違えやすい法令用語 25 以前・前・以後・後
1 国民の祝日に関する法律
同法1条は「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。」と規定しています。
すなわち、祝日とは、「国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日」なのです。
2 祝日は14ある
同法2条は、祝日とその意味を規定しています。
・元日(1月1日)・・・年のはじめを祝う。
・成人の日(1月の第2月曜日)・・・おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
・建国記念の日(政令で定める日)・・・建国をしのび、国を愛する心を養う。
・春分の日(春分日)・・・自然をたたえ、生物をいつくしむ。
・昭和の日(4月29日)・・・激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
・憲法記念日(5月3日)・・・日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
・みどりの日(5月4日)自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
・こどもの日(5月5日)・・・こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
・海の日(7月の第3月曜日)・・・海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
・敬老の日(9月の第3月曜日)・・・多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
・秋分の日(秋分日)・・・祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
・体育の日(10月の第2月曜日)・・・スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
・文化の日(11月3日)・・・自由と平和を愛し、文化をすすめる。
・勤労感謝の日(11月23日)・・・勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
・天皇誕生日(12月23日)・・・天皇の誕生日を祝う。
3 祝日は休日
民法142条は「期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日その他の休日に当たるときは、・・・」と規定しており、その他の法令でも、一般に日曜日と祝日を休日とするとする扱いが見られ、祝日は休日になっています。
4 休日は祝日とは限らない
このように祝日は休日ですが、休日すなわち祝日でないこと言うまでもありません。