マイベストプロ岐阜

コラム

管理職の基礎的思考(4)こんなメンバーではやっていけない

2023年3月2日

テーマ:社員研修

コラムカテゴリ:ビジネス

1)メンバーは「いてくれる」だけでありがたい
 あなたが戦場にいるとします。味方はあなたが使えないと嘆いているメンバーが一人きり。銃声が鳴り響き、頭上をミサイルが飛び交っています。近くで手榴弾が爆発し、いつ死ぬかも分からない極限状態―。
 深夜。周りは真っ暗で、いつ、どこから敵が出てきて打たれるか分かりません。塹壕を掘って、使えない部下と二人で息を潜めています。寝ている間に襲われるかもしれないので、交代で仮眠をとることにしました。あなたが寝る番になって3時間後、ハッと目が覚めたとき、そばにはじっと銃を構えて周囲を警戒している部下が。自分は生きている。「よかった~」と思ったとき―。
 3時間自分を守ってくれた、使えない部下に対して、あなたはどう声をかけますか?「よく守ってくれた。ありがとう」と言いたくなるのではないでしょうか。「お前、使えないよ」なんて言う人はいないでしょう。
本当に生きるか死ぬかの戦いをしているとき、部下が使えるとか、使えないといった発想ではなく、部下の存在そのものがありがたくなるはずです。

2)「今いるメンバーがベストメンバー」と決意する
 これは極端な例かもしれませんが、一つの心理ではあると思います。管理者が活きるか死ぬかの中で本気で結果を出そうと思えば、ごく自然に、どんなメンバーであろうとありがたくなります。
 「あいつがいるから目標が達成できない」とか「使えないから取り替えたい」などと考えているうちは、おそらく何も変わらないでしょう。仮にそう考えてみたところで、理想のメンバーがひとりでに目の前に揃うなんてことはありえないのです。たとえ今は力不足の部下でも、これから一緒にチームを動かしていくメンバーとして受け入れ、成長させていけば、必ず良い結果を手にすることはできます。そして、この気持ちの上に、初めて部下との信頼関係が成り立つのです。
 ビジネスという戦場で、本気で結果を出そうとしていたら、常に「今いるメンバーが最高だ」と思う気持ちから出発することが欠かせないのです。管理者が本気でそう思えたときこそ、メンバーも本気で動き出そうと思うに違いありません。

この記事を書いたプロ

下裏祐司

事業と社員の成長を導く企業活性化コンサルティングのプロ

下裏祐司(株式会社飛泉)

Share

関連するコラム

下裏祐司プロのコンテンツ

  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ岐阜
  3. 岐阜のビジネス
  4. 岐阜の経営コンサルティング
  5. 下裏祐司
  6. コラム一覧
  7. 管理職の基礎的思考(4)こんなメンバーではやっていけない

© My Best Pro