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佐藤浩明

消化器内科専門医で「内視鏡検査」のプロ

佐藤浩明(さとうひろあき) / 内科医

さとうクリニック内科・消化器科

コラム

脳年齢を若く保ちたければ階段?

2016年4月5日

コラムカテゴリ:医療・病院

おはようございます。今朝は「脳年齢を若く保ちたければ階段?」という報告です。

 高齢になっても健康な脳を維持したければ、エレベーターを階段に変えるといいかもしれない―こんな研究結果が報告されました。研究著者であるコンコルディア大学の研究者は、「年をとっても明晰な頭脳をもつためには、読書や勉強をする時間と同じくらい、体力も重要であることが示された」と話している。
 同氏らは、19~79歳の健康成人331人について、MRIを用いて脳の状態を評価した。その結果、階段を多く利用する人、学歴が高い人ほど、脳が「若い」ことが判明した。具体的には、物理的な脳年齢は、教育期間が1年長いと1歳近く若かった。1日に登る階段が1階分多いと、物理的な脳年齢は半年以上若かった。ただし、今回の研究はこれらの因子と脳の健康の関連性を示したに過ぎず、因果関係を証明するようデザインされたものではない。
 同氏は、「生理学的な脳年齢と実年齢の差に対して、教育と身体活動が影響することがわかった。階段を使うという簡単な手法により、脳を若く保つために積極的に介入できることが示唆された」として期待を寄せ、「会社や駅で実施されている『階段を使おう』キャンペーンを高齢者にも拡大すべきだ。多くの高齢者にとって、階段を1日1回使うことは他の身体活動に比べて取り入れやすく、既に実施している人も多い」と話している。

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佐藤浩明

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