突然やってきます。機械式時計のゼンマイ切れ

2011年12月7日公開 / 2014年6月3日更新

コラムカテゴリ：くらし

ゼンマイ式時計を持っているかたで時計が急に動かなくなった。降っても動かないし、ゼンマイを巻き上げると今まで感じたことがないほど軽くリューズが巻ける。修理できますか？って問い合わせし頂くことが時々あります。

その原因は・・・ゼンマイ切れの可能性が高いです（ある日突然やってきます）

もう少し解説をすると
手でゼンマイを巻き上げても、手ごたえがなく非常に軽い場合は、ゼンマイが切れている場合があります。ゼンマイが切れると、時計は動きませんが、特徴的な現象を見ることができます。時計を手に持って少し振ってみると、秒針が2、3秒動いた後に数秒逆転します。この様な場合の多くはゼンマイ切れです。
ゼンマイ切れはほとんど金属疲労によって起こりますが、オーバーホールの際の点検で異常がなくても、ある日突然切れてしまうことがあります。そのため勇進堂ではオーバーホール後1年間はゼンマイ切れは無料で再修理という形で対応さしていただきます。
ゼンマイは10年、20年とまったく切れないこともあれば、数か月で切れることもあります。一度だけ分解掃除後ランニングテストをしている最中に切れたこともあります。
理由はさまざま考えられますが、ほとんどのゼンマイが同じような箇所で切れるので、構造的に最も負荷がかかりやすい



「この部分」の素材状態の良し悪しや、ゼンマイの巻かれ具合などが関係していると思われます。秒針の逆転現象は、ゼンマイの中心部が切れることで起こりますが、稀に手巻き時計のゼンマイ外端が切れることもあります。
この場合、時計は動きますがゼンマイの力が極端に落ちますので直ぐに止まってしまいます。手巻きの時計で、ゼンマイを巻いても巻き止まりがいつまでも無い場合は、外側端が切れていることが殆どです

時計のゼンマイ切れは性質上はがねでできているのでいつ切れるかわかりません。ゼンマイが切れたのと同時に分解掃除をしてあげてくださいね。ゼンマイ交換はほとんど機械を裁くことがありますのでゼンマイ交換のみの対応は最近オーバーホールをしてない限りは受け付けることはありません。

急に止まった場合はゼンマイ切れが原因かもしれませんね。
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