賃貸借契約と転貸借契約はリンクするか?
業務委託契約を「賃貸借契約と営業利益の分配契約との混合契約」とした判決
東京地方裁判所令和2年1月17日判決は、
名目は食品販売の業務委託契約であっても、
① 建物で店舗を開店し,その営業を継続する主体は受託者であること、
② そのための諸費用を全て受託者が負担し、委託者は費用を全く負担していないこと、
③ 委託者は、受託者から売上金の一定割合の額を取得することができるほか、最低保証額を事前に定めることにより,受託者が経営する店舗の経営が悪化した場合であっても,そのリスクを一切負担しなくてよい地位にあったこと
を認定した上で、
この契約は、委託販売という形式を採用しつつ,その実質は,「本件建物の賃貸借契約と本件建物での店舗経営による営業利益の分配契約とが不可分的に混合した特別の契約であると解するのが相当であると判示し、受託者に借地借家法上の保護を与えました。