![菊池捷男](/elements/okayama/profiles/kikuchi/images/cache/thumbnail_l_1493169169_200_200.jpg)
コラム
コラム18 習(なら)い、性(せい)
2021年8月28日
「習い性」と書かれることの多い言葉ではありますが、正しくは「習い」の後に読点(とうてん)を打って「習い、性」と書くのが正しい書き方の言葉です。意味は、習い、つまり習慣は、続けていけば、おのずと性、つまり性質になるというものです。辞書では「習慣は、ついにはその人の生まれつきの性質のようになる。」と書かれています。これまでに書いたプラスの言葉や、責めないこと、褒(ほ)めること、労りなどを、付け焼き刃(つけやきば)にしないで、「習い、性」にできると、本人も、周りの人も、楽でしょう。
これらのことを身に付けてしまうまでは、無理をして、努力をしてする習いであってもよいと思います。これを習慣にしてしまえば、勝ちです。自らの心の中に、人の美点や長所を探そうとする習慣ができます。これができると、世界が広がります。あんちくしょうめ、嫌な奴だ、失敗を探し、欠点を言い立てて、悪口を言ってやろう、などという自分を貶(おとし)めるような発想は、百パーセントなくなるでしょう。それは、貶(けな)すことを習慣としてきた私が言うのですから間違いはありません。私は、昔は、他人の悪口を言うことを趣味のようにしていた男です。しかし、この悪習を続けると、周りの人が全部敵に見えてきます。だれかが私の悪口をいっているように思えてきます。要は、疑心(ぎしん)暗鬼(あんき)が心に生まれ暴れ出すのです。そうなってしまうと、疲れてきます。心が乱れます。自分の顔にトゲが生えてきます。顔つきも悪くなってきます。誰かが私の悪口を言っているような気がして、いつもビクビクするようになります。このような不利益を考えるだけで、他人の悪口を言うなんてこたあ、やっていられないことが分かってきます。そこで、私は、百パーセント、方針を変えて、逆のこと、つまりは他人の長所や美点を褒めることを習慣化するべく努力を始めたのです。そうすると、周りの人に笑顔が現れてき、私の心に喜びが湧(わ)いてきます。落ち着いてもきます。ですから、他人の長所や美点に目を留(と)め、これを評価する習慣は大切だと思うのです。その習慣を続けていけば、「習い、性」となって、私でも大きく変化、成長するだろうと思います。「習い、性」は大切にしたいと思います。
関連するコラム
- コラム21 勝者の愚行 2021-08-31
- 言葉 2 言葉が大切な理由 2021-08-12
- ロータリー1 ロータリーが与えてくれたもの 2021-09-05
- ロータリー9 ロータリーでは、心緒乱れる経験は貴重 2021-09-13
- 言葉7 ウインストン・チャーチルが磨いた言葉の例 2021-08-17
コラムのテーマ一覧
- 時々のメモ
- コーポレートガバナンス改革
- 企業法務の勘所
- 宅建業法
- 法令満作
- コラム50選
- コロナ禍と企業法務
- 菊池捷男のガバナー日記
- 令和時代の相続法
- 改正相続法の解説
- 相続(その他篇)
- 相続(遺言篇)
- 相続(相続税篇)
- 相続(相続放棄篇)
- 相続(遺産分割篇)
- 相続(遺留分篇)
- 会社法講義
- イラストによる相続法
- 菊池と後藤の会社法
- 会社関係法
- 相続判例法理
- 事業の承継
- 不動産法(売買編まとめ)
- 不動産法(賃貸借編)
- マンション
- 債権法改正と契約実務
- 諺にして学ぶ法
- その他
- 遺言執行者の権限の明確化
- 公用文用語
- 法令用語
- 危機管理
- 大切にしたいもの
- 歴史と偉人と言葉
- 契約書
- 民法雑学
- 民法と税法
- 商取引
- 地方行政
- 建築
- 労働
- 離婚
- 著作権
- 不動産
- 交通事故
- 相続相談
カテゴリから記事を探す
菊池捷男プロへの
お問い合わせ
マイベストプロを見た
と言うとスムーズです
勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。