言葉 16 褒(ほ)める
アメリカのシリコンバレーが発祥とされている言葉で、「エレベーターピッチ」というものがあります。
この言葉は、エレベーターに乗っているくらいの短い時間で、自分自身や自社のビジネスなどについてプレゼン(表現)する手法のことをいう言葉です。
日本にも、昔から、「寸鉄人を刺す」という言葉があります。ここで寸鉄とは鋭利な短刀の意味ですが、ここから転じて、人の急所を突く警句その他、短いが効果のある言葉のことをいうのです。
このように、洋の東西、古今を問わず、簡にして要を得た短い言葉が、いかに必要とされているかがわかろうというものです。
短い言葉を使うということになりますと、故事成語など、人口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)してきた言葉は、実に妙(みょう)を得(え)た表現ができる言葉になります。それだけでなく、そのような言葉を使う人材が、そこにいるという事実は、相手に好印象を与え、自社の信用を高める因(もと)になることでしょう。
短い、効果的な言葉、聞く相手に好印象を与える言葉、エレベーターピッチは、大切にし、さらに磨(みが)きをかけること。ビジネスパーソンには必須のことと思います。