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2021/05/26 「温故知新」は、意味を正しく知らないと、「旧套墨守」になりかねない
温故知新とは、「古いものをたずね求めて新しい事柄を知る」という意味から。前に学んだことや昔の事柄をもう一度調べたり考えたりして、新たな道理や知識を見い出し自分のものとすることをいう言葉である。ここで「温」はたずね求める意。一説に、冷たいものをあたため直し味わう意とも。「故(ふる)きを温たずねて新(あたら)しきを知(し)る」または「故(ふる)きを温(あたた)めて新(あたら)しきを知(し)る」と訓読する。
注記
「温故」を「温古」と書きちがえない。
出典
『論語ろんご』為政いせい
というのが、三省堂 新明解四字熟語辞典が解説している。
間違えやすいのは、「温故」を「古きを温める意味」ととること。
古きを温めると、誤った読み方をすると、「旧套墨守」になりかねない
すなわち、「旧套墨守」とは、三省堂 新明解四字熟語辞典によれば、古いしきたりや方法などを固く守ること。また、古いしきたりなどにとらわれて融通のきかないこと。▽「旧套」は古いしきたりや形式・方法。また、ありきたりのやりかた。「墨守」は固く守ること。
句例
旧套墨守する祖父
用例
海軍のよき伝統は、ただその形骸けいがいの旧套墨守となって、精神は失われた。<阿川弘之・雲の墓標>